映像制作・動画制作のコラム
2021年10月1日 最終更新日:2026年6月17日
ThruPlayとは?仕組みやメリット、向いている広告をわかりやすく解説

ThruPlayは、Facebook・Instagram広告において「どれだけ動画がしっかり視聴されたか」を基準に配信を最適化できる指標です。再生回数を伸ばすだけの広告と比べて、視聴の質を高めながら、ブランド理解や検討につなげやすいのが特徴です。
本記事では、ThruPlayの基本的な仕組みから、他の動画指標との違い、費用の考え方、活用するメリット、相性のよい広告のパターンまでを整理しました。さらに、設定方法や運用時のポイントについても、実務をイメージしながら理解できるよう解説しています。
この記事でわかること
- ■ThruPlayの仕組みと他の動画指標との違い
- ■費用の考え方と活用するメリット
- ■向いている広告の特徴と設定・運用のポイント
目次
ThruPlayとはどのような機能?

ThruPlayは、Facebook動画広告の配信を「一定時間以上しっかり視聴するユーザー」に最適化する指標です。
単なる再生回数ではなく、視聴の質を重視した配信ができる点が特徴です。
はじめに、仕組みや他の指標との違い、費用の考え方を簡潔に整理します。
ThruPlayの仕組み
ThruPlayは、Meta広告(Facebook・Instagram)における動画配信の最適化オプションの一つで、「一定時間以上の視聴」を基準に成果を測る仕組みです。
具体的には、
・15秒以上の動画:15秒まで視聴された場合にカウント
・15秒未満の動画:最後まで再生された場合にカウント
というルールになっており、一定以上しっかり視聴されたタイミングで広告費が発生する仕組みです。
例えば、30秒の動画を配信した場合、3秒で離脱されたユーザーはカウントされません。一方で、15秒まで視聴された時点で初めて「1ThruPlay」として計測されます。
従来の動画指標との違い
ThruPlayは、「2秒再生」や「10秒再生」といった従来の指標に比べて、より長く視聴されることを前提にした最適化が行われる点が特徴です。
短時間の再生もカウントされる従来指標に対し、ThruPlayは「しっかり見られたか」を軸に配信先が調整されます。ただし、すべてのケースでThruPlayが最適とは限りません。
例えば、なるべく多くのユーザーに幅広くリーチしたい場合は、2秒再生のような短い指標のほうが効率的なこともあります。
このように、認知拡大を重視するのか、一定の理解・関心まで引き上げたいのかによって、適した指標は変わります。
| ThruPlayが適しているケース | ThruPlay以外が適しているケース |
|---|---|
| 動画を最後まで見てもらいたい | とにかく多くのユーザーにリーチしたい |
| サービス内容や商品理解を深めたい | 短時間で印象づける広告を配信したい |
| 関心度の高いユーザーに届けたい | まずは認知の母数を広げたい |
| 比較検討や問い合わせにつなげたい | 拡散や話題化を狙いたい |
費用の相場
ThruPlayの単価は、「消化金額 ÷ ThruPlay数」で算出されます。相場としては、1ThruPlayあたり100〜200円前後になるケースが一般的です。
1秒でも再生されれば課金されるCPV(再生課金)と比べると、一定時間の視聴が条件となる分、単価はやや高くなる傾向があります。
その一方で、視聴の質を担保しやすいため、どこまで見られたかを重視したい場合には費用に見合った効果を得やすい指標ともいえます。
ThruPlayを使うメリット

ThruPlayを活用することで、単に再生数を伸ばすだけでなく、しっかり視聴される配信に寄せていくことができます。
どのようなメリットがあるのか、押さえておきたいポイントを確認していきましょう。
費用対効果が高い
ThruPlayは、15秒以上の再生(または最後までの視聴)を基準に課金されるため、短時間で離脱した再生に対する無駄なコストが発生しにくい仕組みです。
前述の通り、1ThruPlayあたりの相場は100〜200円前後と、1秒でも再生されれば課金されるCPVと比べると単価はやや高くなります。
ただし、一定時間の視聴が担保される分、「見られていない再生」にコストを使わずに済む点が特徴です。
結果として、再生数の多さではなく、どれだけ内容が届いたかを重視したい場合に、費用対効果を合わせやすい指標といえます。
熱心に視聴するユーザーにリーチできる
ThruPlayを選択すると、動画を15秒以上視聴する傾向が高いユーザーに配信が最適化されます。そのため、動画をしっかり見ようとする意欲のある層に、効率よくアプローチできるのが特徴です。
単に配信数を広げるのではなく、内容を理解する可能性が高いユーザーに届けやすい指標といえます。
動画の再生時間がアップする
ThruPlayを活用すると、配信対象が絞られる分、再生数自体は少なくなる傾向があります。
その一方で、一人あたりの視聴時間は伸びやすく、動画をより長く見てもらえる状態をつくりやすくなります。
視聴時間が長くなることで、内容の理解や興味関心が深まり、その後の行動(サイト訪問や問い合わせなど)にもつながりやすくなります。
ThruPlayを活用した動画広告は、クリエイティブや配信設計によって成果が大きく変わります。
自社の目的に合った動画の構成や活用方法について、企画段階から整理したい場合は、
制作〜活用まで一貫してサポートいたします。
ThruPlayの利用が向いている広告
ThruPlayは、すべての動画広告に適しているわけではなく、「しっかり見てもらうこと」に意味がある場面で効果を発揮しやすい指標です。
具体的にどのような広告と相性がよいのか、主な例は以下の通りです。
それぞれどのような特徴があるのか、具体的にみていきましょう。
ブランド認知を深めたい動画広告
ThruPlayは、15秒以上視聴されやすいユーザーに配信が最適化されるため、ブランドやサービスをしっかり理解してもらいたい動画と相性がよい指標です。
例えば、企業紹介やブランドムービーのように、世界観や価値観を伝える動画では、ある程度まとまった視聴時間が確保されることで、印象に残りやすくなります。
ブランドイメージの定着や想起につながりやすい場合に向いているとも言えるでしょう。
広く浸透させたいキャンペーンの動画広告
期間限定のキャンペーンや新サービスの訴求など、オファーの内容を理解してもらう必要がある動画では、ThruPlayが有効なケースです。
短い接触だけでなく一定の視聴時間が確保されることで、キャンペーン内容が伝わりやすくなります。認知だけで終わらせず、内容の浸透まで持っていきやすいのも特長です。
視覚的に魅力を伝えたい動画広告
映像で魅力を伝えるタイプの広告では、ThruPlayとの相性はかなり良くなります。
15秒という比較的長めの尺の中で、商品やサービスの魅力をしっかり見せることができるためです。
例えば、プロダクトの使用シーンやディテール、ブランドの世界観などは、一定時間視聴されることで印象に残りやすくなります。
ビジュアルの訴求力を重視したい場面に向いている配信方法です。
コンバージョンを高めたい動画広告
サービスの強みや利用シーンを丁寧に伝える動画は、短時間の視聴だけでは十分に良さが伝わりきらないこともありますが、ThruPlayを使うことで一定時間見てもらいやすくなり、理解や納得感が深まることで、検討の後押しにつながりやすくなります。
成約や購入など、コンバージョンにつながる質の高い接触を増やしたい場合にも適した配信方法と言えます。
ThruPlay利用時のポイントや注意点

ThruPlayは効果的な配信ができる一方で、使い方によっては期待通りの成果につながらないこともあります。
ここでは、配信時に押さえておきたいポイントや注意点を整理します。
配信できるユーザー層に限りがある
ThruPlayはMeta広告(Facebook・Instagram)で利用される指標のため、配信できるユーザー層はプラットフォームの利用者に依存します。
例えば、Facebookは他のSNSと比べて30代以上のユーザー比率が高い傾向があり、商材によってはターゲットとの相性を見極める必要があります。こうしたユーザー属性の違いは各種調査でも示されています。
そのため、ターゲットと媒体のユーザー層が合っているかを見極めたうえで、配信設計を行うことが重要です。
運用・改善に一定のリソースが必要
ThruPlayで効果を出すには、ターゲティングやクリエイティブ設計など、複数の要素を組み合わせながら運用していく必要があります。
配信を開始した後も、視聴データや結果をもとに分析を行い、改善を重ねていくことが重要です。継続的な調整を前提とした運用体制が求められます。
十分なリソースが割けない場合は、どこまで運用に手をかけられるかを事前に整理しておく必要があります。
ターゲティングの絞り込みすぎに注意
ターゲティングを細かく設定しすぎると、配信対象が狭まり、広告の表示回数が伸びにくくなる可能性があります。
特にThruPlayは「視聴されやすいユーザー」に最適化されるため、もともとの母数が少ない状態だと配信が十分に進まないケースもあります。
まずはある程度広めの設定から配信を開始し、結果を見ながら調整していくのが基本です。
一部フォーマットではThruPlay課金が使えない
ThruPlayは、すべての広告フォーマットで利用できるわけではありません(例:インスタントエクスペリエンスのみを使用した広告では、課金オプションの対象外となります)。
代表的な対応状況は以下の通りです。
| ThruPlayが利用できるフォーマット | 利用できないフォーマット(例) |
|---|---|
| 動画広告(フィード・リールなど) | インスタントエクスペリエンス単体 |
| 一般的な動画配信形式 | 一部の特殊フォーマット・組み合わせ |
意図した配信ができない場合もあるため、事前に利用する広告フォーマットがThruPlayに対応しているかを確認しておくことが重要です。
クリエイティブの質が成果を左右する
ThruPlayは1再生あたりのコストが高くなりやすいため、1回1回の視聴が成果につながる設計が求められます。
例えば、冒頭でユーザーの関心を引けていない場合や、内容が途中で離脱されてしまう場合には、十分な効果を得られない可能性もあります。
そのため、最後まで見られる構成や、アクションにつながる導線を意識した動画を用意することが重要です。
近年はこうした点を重視したクリエイティブ設計に力を入れる企業も増えており、動画の作り方そのものが成果を左右する要素になっています。
ThruPlayの設定方法
ThruPlayは、広告マネージャからキャンペーンを作成し、広告セットの設定で選択できます。設定自体はシンプルですが、最適化の選択によって配信結果が変わるため注意が必要です。
基本的な設定の流れは以下の通りです。
【キャンペーン → 広告セット → 最適化と配信 → ThruPlay選択】
1. 広告マネージャを開き、「キャンペーンを作成」をクリック
2. キャンペーン目的を設定(動画の視聴に関連する目的を選択)
3. 広告セットの設定画面で「最適化と配信」を開く
4. 「動画の再生」から「ThruPlay※」を選択
5. ターゲティングや予算などを設定し、広告を作成・配信
※ThruPlayは「広告セット」→「最適化と配信」内の「動画の再生」項目から選択します。
管理画面の仕様変更やキャンペーン目的の違いによって、表記や表示される項目が異なる場合があります。最新のUIを確認しながら設定を進めてください。
ThruPlayに関するよくある質問
ThruPlayとはどのような指標ですか?
ThruPlayは、動画広告が「最後まで」または「15秒以上」視聴された場合にカウントされる指標です。単なる再生回数ではなく、しっかり視聴されたかどうかを基準に配信が最適化されます。
ThruPlayと他の動画指標はどう違うのですか?
ThruPlayは、2秒再生や10秒再生と比べて「長く視聴されたか」を重視する点が異なります。広くリーチを取りたい場合は短い再生指標、内容理解まで重視したい場合はThruPlayが適しています。
ThruPlayはどのような広告に向いていますか?
ブランド理解を深めたい動画や、サービス内容をしっかり伝えたい広告に向いています。特に、短時間では伝えきれない情報を含む動画や、検討を後押ししたい場面で効果を発揮しやすい指標です。
まとめ
ThruPlayは、単に再生数を増やすのではなく、「どれだけしっかり見られたか」にフォーカスできる動画広告の指標です。配信の最適化を通じて、視聴の質を高めながら、ブランド理解や検討につなげていきやすい点が特長といえます。
ただし、どの動画にも適しているわけではなく、広告の目的や見せ方によって使い分けが求められます。
今回紹介したようなシーンをふまえながら、自社の施策にどう組み込むかを考えてみてください。
「どんな構成にすれば最後まで見てもらえるのか」「どこでユーザーの関心を引き上げるべきか」といった部分まで含めて設計してみてはいかがでしょうか。
シブヤムービーでは、広告活用を前提とした動画設計にも対応しており、企画段階からお手伝いいたします。お気軽にご相談ください。
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