映像制作・動画制作のコラム
2019年12月13日 最終更新日:2025年2月3日
動画・映像制作を外注する際のスケジュールや流れ、工数を短縮するコツを解説
動画制作にはいくつかの基本的な工程があり、全体の工数としては約2カ月前後かかるといわれています。
この記事では、動画制作の流れについて詳しく解説していきます。さらに、制作会社へ依頼する際の事前準備についても触れていきますので、これから動画制作を依頼しようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
動画制作の基本的な流れ(工程)・スケジュール
動画制作は基本的には、以下のような流れになります。
1.制作目的や内容などの概要決め
2.制作会社に依頼
3.企画、シナリオ・絵コンテ作成
4.発注
5.撮影・素材編集・素材制作
6.編集
7.音入れ
8.試写・修正
9.納品
実写動画の場合でもアニメーション動画の場合でも大きな違いはなく、「撮影」があるか「イラスト作成」があるのかの違いであり、それ以外は基本的には同様の流れとなります。
1.制作目的や内容などの概要決め
動画制作に依頼する前に事前準備はかかせません。制作目的や予算・納期等を決めておくことで、動画制作会社とのやり取りがスムーズにいき、結果的には納期の短縮につながりますので、しっかりと準備を進めていきましょう。
必要な事前準備の詳細については動画制作会社への依頼準備にて確認してみてください。
2.制作会社に依頼
依頼の準備が整ったら、実際に動画制作会社へ問い合わせを行います。電話やメール、Google MeetやTeamsなどのWeb会議を通じて、制作会社の担当者とヒアリングを行います。この際、事前準備として記載した制作目的や予算、納期などの情報をしっかりと伝えましょう。
詳細な情報を提供することで、その後のプロセスがスムーズに進みます。具体的な要望や条件を明確に伝えることが、満足のいく動画制作の第一歩となります。
問い合わせをしてから発注までにかかる日数は動画制作の一般的な納期にて確認してみてください。
3.企画、シナリオ・絵コンテ作成
動画制作会社はヒアリング内容をもとに企画書・スケジュール・概算見積書を制作・提案します。複数の制作会社と打ち合わせを繰り返すのは時間を要しますので、このタイミングで対応の丁寧さやスピード感、提案内容を踏まえて映像制作会社を選定しましょう
4.発注
ある程度企画・構成が固まりますと、正式な見積書ができますので、内容を確認して問題なければ発注となります。
映像制作会社への発注が済みましたら、いよいよ本格的に動画制作が始動となります。
映像制作会社を選定しましたらディスカッションを繰り返しながら、企画・構成を詰めていきましょう。
5.撮影・素材編集・素材制作
実写であれば、スタジオ撮影やロケーション撮影などの撮影内容によって必要な時間は大きく異なります。
アニメーションの場合は、素材の編集や制作の量によっても制作期間は変動します。大量の素材を扱う場合、編集作業に多くの時間が必要となり、細部にまでこだわることで映像のクオリティを高めることができます。一方で、限られた素材であれば、比較的短期間での制作が可能です。
6.編集
動画制作において、編集に必要な時間は動画の長さやテロップの量によって大きく変わります。長い動画や多くのテロップが含まれる場合、編集作業はより複雑になり、時間がかかることが一般的です。
さらに、実写映像かアニメーションか、またはCGを使用しているかなど、制作内容によっても料金は大きく変動します。実写映像は撮影や編集に多くのリソースを必要とする一方、アニメーションやCGは専門的な技術と時間を要します。そのため、制作の種類や内容に応じて、予算とスケジュールを慎重に計画することが重要です。
7.音入れ
出来上がった動画にナレーションや効果音・BGM等の音声を追加する作業を行っていきます。なお、音入れは編集の一環としてまとめられていることが多く、編集作業の一部として扱われます。このプロセスを通じて、映像はより一層完成度の高いものとなります。
8.試写・修正
こちらの工程では、試写で指摘された点を基に映像の修正を繰り返しながら完成度を高めていきます。制作スケジュールを守りつつ、クオリティの高い映像を提供するため、修正回数の目安は2~3回に設定されている制作会社が多いです。
9.納品
動画制作の最終段階である納品は、完成した映像をクライアントに正式に引き渡す重要なプロセスです。また、納品形式(ファイル形式や解像度など)をクライアントの要望に合わせて調整します。一般的には、MP4やMOVなどの形式で納品されることが多いです。
動画制作の一般的な納期
制作会社に依頼した場合の動画制作の一般的な納期は、発注前の準備から起算すると2か月前後になることが多いです。
企画を固める段階や試写から納品までの間の修正の期間で想定よりも時間がかかる、仕様が途中で変わるなどにより納期が後ろ倒しになる可能性がないわけではないので、ある程度余裕をもったスケジュール組みをするようにしましょう。
また、動画制作の工数は工夫次第で削減することも可能です。
その具体的なポイントについては「動画制作の工数を減らす方法」で解説をしていますので、そちらもご覧ください。
初めての映像制作の方にも、ご不安なくご利用いただけるよう制作の流れやご活用方法まで、
丁寧にご案内させていただきます。お客様の映像制作のゴールを達成するため、
企画〜撮影、完成まで専任チームが伴走いたします。
動画制作会社への依頼準備
まずは実際に動画制作に依頼する前に必要な準備項目をご紹介します。しっかりと準備することで、動画制作会社とのやり取りがスムーズにいき、結果的には納期の短縮につながりますので、しっかりと準備を進めていきましょう。準備には大体1週間ぐらいの期間を見ておくとよいでしょう。
制作目的やターゲットの明確化
動画制作にあたり、誰に何を伝えたいか、どのような行動・効果をもたらしたいのかを明確にしていくことは非常に重要です。
5W1H「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」の視点で考えると進めやすいかと思います。下記に明確しておくとよい項目をまとめておりますのでこちらも参考にしてみてください。
【ターゲット】
・年齢/性別などの属性
・所在地
・職業
・動画の視聴デバイス/タイミング 等
【目的】
・何を伝えたいか
・どのように感じてほしいか
・視聴後にどのような行動をしてほしいか
動画制作の予算
予算によって使用できる機材や撮影内容が大きく変わり、動画内容のクオリティにも大きく左右されます。制作会社が提案するプランも変わってきますので、予算は事前に決めておくようにしましょう。
下記の記事では映像制作にかかる費用・相場を解説していすので、ぜひ参考にしてください。
動画制作、映像制作の費用はどれくらいが適切?実例と相場を改めて解説
納期(いつまでに納品する必要があるのか)
動画を使い始めるタイミング、納期もしっかりと決めておきましょう。納期を決める際は、修正が発生する可能性も考慮して余裕をもった納期を設定しておくと、確認作業等にもゆとりが持てるのでおすすめです。
納期は企画・制作内容にも変わりますが、制作依頼してから1-3か月程度のことが多いですので目安にしてください。
参考動画(イメージ動画)
制作会社との打ち合わせを円滑に進め、完成品が期待通りのものになるためには、参考動画の共有が非常に有効です。参考動画を提供することで、担当者に具体的なイメージを伝えることができ、打ち合わせの効率が格段に向上します。
また、参考動画を基にしたディスカッションは、制作の方向性を明確にし、双方の認識のズレを防ぐ効果があります。これにより、完成品が「思っていたのと違った」という事態を避けることができるでしょう。
参考動画を探す際は、動画制作会社のHPを見てみるとよいでしょう。
【実写】動画制作の流れ
ここでは一般的な動画制作会社での動画制作工程を実写動画ベースで解説していきます。
工程 | 一般的な納期 |
①シナリオ・絵コンテ作成 | 2週間程度 |
②撮影 | 1週間程度 |
③動画編集 | 2週間~ |
④音入れ・ナレーション | 1週間程度 |
⑤試写(仮映像提出) | 1週間~2週間 |
⑥納品 | 1~2日 |
シナリオ・絵コンテ作成
撮影・編集に入る前に企画内容を映像に落とし込むための尺に合わせて絵コンテを作成します。カット毎のビジュアルイメージのレイアウトを時間軸に合わせて並べていきます。尺の確認のためにもナレーションが入る場合はこの段階でナレーション内容もある程度決めておきます。
撮影・編集作業はこの絵コンテをベースに行います。絵コンテの内容がイメージとあってない状態で次の工程に進むと、撮影カットが足りずに追加料金が発生するなどのことも起こりうるため、しっかりとすり合わせをしておくことが大切です。
絵コンテについては下記記事にて詳しく解説しています。
関連記事:映像制作には必須!絵コンテの作り方やポイントをわかりやすく解説
撮影
実際に撮影に入る前に、企画内容に合わせて小道具準備や撮影場所の準備・ロケハン、キャスティング・香盤表作成などの撮影準備を行います。基本的には映像制作会社が対応しますが、依頼者側で準備が必要なこともあるので、制作会社としっかりと内容を確認しておきましょう
撮影当日は絵コンテの内容に合わせて各シーンを撮影していきます。撮り直しの場合は追加費用になりますので、必要になりそうなシーン・カットは時間内でできるだけ多く撮影しておきましょう。
編集
撮影素材やイラスト、写真などさまざまな素材を同が編集ソフトで編集していきます。一つの映像を作り出すポストプロダクションの中心的な工程です。
音入れ(ナレーション収録)
動画の編集がある程度終わったらBGMやナレーションなど音に関わる作業を行います。ナレーションは全体のピッチや尺との兼ね合いが重要なため、編集の時点で仮の音声を入れて、依頼者に確認をとります。また、場合によっては音の構成から動画を組み立てていくこともあります。
ナレーションは声のトーンや抑揚のつけ方で仕上がりの印象を大きく左右します。実際にナレーション収録する前にナレーターのサンプル音声を確認してイメージとあっているのか確認するようにしましょう
試写
依頼者に動画を確認してもらいます。スケジュールによりますが、編集期間中に何度か制作物を提出し、修正をしながらクライアント様の希望の形に調整し改善する工程を挟むケースがほとんどです。
納品
完成した動画を納品します。依頼者の使用用途によってレンダリング形式を変えたり、白完パケを別途用意して渡すなど最後の調整をします。納品時には特に、データが壊れていないか、ノイズが入っていないかなど念入りなチェックが必要です。商材を海外展開する場合など、字幕を差し替えた別バージョンを用意することもあります。
映像データを発注段階で決めた方法で納品されます。データ納品だけでなく、DVDでの納品も可能なことはありますので、発注時に実際の使用用途や保存方法を踏まえて決めておきましょう。
【アニメーション】動画制作の流れ
ここでは一般的な動画制作会社での動画制作工程をアニメーション動画ベースで解説していきます。
工程 | 一般的な納期 |
①シナリオ・絵コンテ作成 | 2週間程度 |
②素材作成 | 2週間程度 |
③動画編集 | 2週間~ |
④音入れ・ナレーション | 1週間程度 |
⑤試写(仮映像提出) | 1週間~2週間 |
⑥納品 | 1~2日 |
シナリオ・絵コンテ作成
企画に基づいてシナリオを作成します。シナリオをもとに、絵コンテ(ストーリーボード)を描きます。絵コンテは、各シーンの構成やキャラクターの動き、セリフなどを視覚的に示す設計図であり、カットごとのビジュアルイメージを時間軸に合わせてレイアウトしていきます。
尺の確認のためにも、ナレーションが入る場合はこの段階でナレーション内容もある程度決めておくことが重要です。これにより、後の工程での調整がスムーズになります。
素材作成や編集作業は、この絵コンテをベースに進められます。絵コンテの内容がイメージと一致していない状態で次の工程に進むと、素材が足りずに追加料金が発生するなどの問題が起こりうるため、しっかりとすり合わせを行うことが大切です。
絵コンテについては下記記事にて詳しく解説しています。
関連記事:映像制作には必須!絵コンテの作り方やポイントをわかりやすく解説
素材作成
素材作成では、絵コンテを基に編集する動画のもととなる素材を作成します。この工程は、作品全体のデザインを統一させた設定資料をもとに進められます。
まず、原画の作成です。これはキャラクターや主要なシーンの動きを描くもので、アニメーションの骨格を形成します。次に、動画の作成があります。原画の間を補完する動画を作成することで、キャラクターの動きが滑らかになり、自然なアニメーションが実現します。
さらに、背景画の作成も重要です。背景画はシーンの雰囲気を作り出し、物語の舞台を設定する役割を果たします。
このように、素材作成は動画制作の基盤を築く重要な工程であり、最新の技術を取り入れることで、より魅力的な作品を生み出すことができます。
編集
アニメーション制作の編集は、作品の完成度を左右する非常に重要な工程です。編集作業は、各シーンをつなぎ合わせ、ストーリーの流れを整えるプロセスであり、視聴者にとって魅力的な映像を作り上げるための鍵となります。
音入れ(ナレーション収録)
動画の編集がある程度終わったらBGMなど音に関わる作業を行います。
次にアフレコ(アフターレコーディング)に入ります。この工程では、各キャラクターの担当声優が映像に合わせて声を吹き込みます。キャラクターの感情や表現を声で伝えるため、非常に重要な作業です。
ナレーションがある場合も、この段階で録音を行います。ナレーションは全体のピッチや尺との兼ね合いが重要なため、編集の時点で仮の音声を入れて、依頼者に確認をとります。また、場合によっては音の構成から動画を組み立てていくこともあります。
アフレコやナレーションは声のトーンや抑揚のつけ方で仕上がりの印象を大きく左右します。実際に収録する前にサンプル音声を確認してイメージとあっているのか確認するようにしましょう
試写
依頼者に動画を確認してもらいます。スケジュールによりますが、編集期間中に何度か制作物を提出し、修正をしながらクライアント様の希望の形に調整し改善する工程を挟むケースがほとんどです。
納品
完成した動画を納品します。依頼者の使用用途によってレンダリング形式を変えたり、白完パケを別途用意して渡すなど最後の調整をします。納品時には特に、データが壊れていないか、ノイズが入っていないかなど念入りなチェックが必要です。商材を海外展開する場合など、字幕を差し替えた別バージョンを用意することもあります。
映像データを発注段階で決めた方法で納品されます。データ納品だけでなく、DVDでの納品も可能なことはありますので、発注時に実際の使用用途や保存方法を踏まえて決めておきましょう。
動画制作の工数を減らす方法
動画制作の工数を減らすためには、いくつかの工夫が必要です。まず一つ目は、撮影箇所を減らすことです。撮影箇所を最小限に抑える代わりに、フリー素材や自社で保有している素材を使用することで、撮影~編集にかかる工数を削減することができます。ただし、フリー素材は他社の動画と被ってしまうことがあるため、他社と差別化を図りたい場合は注意が必要です。
もう一つは、その分野に特化している制作会社に依頼することです。制作会社にはそれぞれ強みがあります。例えば、採用向け動画制作をお願いするなら、採用動画実績が豊富な制作会社に依頼するのが一番スムーズです。
また、複数本の動画制作を依頼する場合は、動画のテンプレートを作ってもらうことで工数を削減することができます。テンプレートを使用することで、統一感のある動画を効率的に制作することが可能になり費用も抑えることができます。
このように、費用や工数を削減したい場合は、制作会社に相談してみるとよいでしょう。制作会社は、最適な方法を提案し、効率的な動画制作をサポートしてくれます。
基本的には制作会社に依頼することがおすすめ!
手軽な動画編集ツールやスマホカメラの進化により、動画制作自体は誰にでも可能にはなってきているとは思います。しかし、動画制作をする目的を叶えるためには制作会社に依頼することをおすすめします。イメージをスムーズに形にすること、動画が溢れる中で目を引くクオリティーに仕上げること、そして狙い通りの効果を得るためは動画制作のプロに任せれば安心と言えるでしょう。
まとめ
動画制作の全体の流れを知ることで、依頼する前に検討したいことも明確になります。自社でできることと制作会社に任せたいことを整理し、制作会社に依頼するかどうかを判断するようにしましょう。
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初めての映像制作の方にも、ご不安なくご利用いただけるよう制作の流れやご活用方法まで、
丁寧にご案内させていただきます。お客様の映像制作のゴールを達成するため、
企画〜撮影、完成まで専任チームが伴走いたします。