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映像制作・動画制作のコラム

2022年12月14日  最終更新日:2025年6月23日

デジタルサイネージ動画とは?種類や活用シーン・制作のポイントまで全解説

デジタルサイネージの動画の種類や活用シーン

広告のデジタル化が進んでいる現代において、デジタルサイネージ動画広告も日々種類や活用方法が広がってきています。
実際にどのような種類や活用シーンがあるのか、制作時のポイントはあるのかなど、様々な疑問点があるかと思います。

本記事では、デジタルサイネージ動画の種類や活用シーンの紹介からそのメリット・デメリット、デジタルサイネージ動画の作り方のポイントまでご紹介しています。

また、気になるイニシャルコスト・ランニングコストや関連法規についても触れていますので、デジタルサイネージ動画の導入を検討している方は参考にしてみてください。

そもそもデジタルサイネージとは?

デジタルサイネージとは

デジタルサイネージとは、ディスプレイやタブレット、プロジェクターなどを使って情報を発信するシステムのことです。広告宣伝や情報案内、空間演出など、さまざまな用途で活用されています。

例えば、公共施設や商業施設、病院、オフィスビルなど、屋内外のいろいろな場所に設置されています。視覚的に訴えることで、効果的に情報を伝えることができるため多くの場所で活用されています。

また、リアルタイムで情報を更新できるので、柔軟性が高く、ターゲットに合わせたメッセージを発信するのに適しています。

このように、企業や組織はデジタルサイネージを使って効率的にコミュニケーションを図ることができ、顧客満足度の向上やブランド認知度の向上に役立てています。

デジタルサイネージの種類は3つ

はじめに、デジタルサイネージの3つの種類と仕組みについて詳しく解説していきます。

  • ●スタンドアローン型
  • ●ネットワーク型
  • ●インタラクティブ型

スタンドアローン型

デジタルサイネージの導入を検討している方にとって、「スタンドアローン型」は非常に手軽な選択肢です。

この方式では、ネットワークを使わずに、USBメモリーやSDカードに保存したコンテンツをディスプレイに差し込むだけで映像や画像を表示できます。

このスタンドアローン型の最大のメリットは、導入のスピードとコストの低さにあります。
ネットワークの設定や複雑なシステム構築が不要なため、機器を設置したその日から運用を開始することも可能です。

一方で、注意すべきデメリットもあります。
表示できるコンテンツの種類やレイアウトにはある程度の制限があり、凝った演出やリアルタイムの情報更新には向いていません。
また、頻繁な更新が必要な場合は手間がかかるかもしれません。

それでも、予算を抑えたい場合や、イベントなどで一時的に広告や案内を表示したいといったシーンでは、このスタンドアローン型が非常に適しています。

ネットワーク型

デジタルサイネージの運用において、より高度な管理や柔軟なコンテンツ配信を実現したい場合、「ネットワーク型」は非常に有効な選択肢といえるでしょう。

この方式では、ディスプレイがインターネットや社内ネットワークに接続されており、遠隔からコンテンツを配信・更新することが可能です。

ネットワーク型の最大のメリットは、運用の効率性と柔軟性にあります。
全国に点在する複数の端末に対してリアルタイムで情報を配信したり、時間帯や地域に応じて異なるコンテンツを表示したりといった高度な運用が可能です。

ただし、導入には一定のコストがかかります。ネットワーク対応の機器やシステムの購入・設置に加え、安定した運用のためにはネットワークの管理体制も必要です。

このような背景から、ネットワーク型は、大規模な施設や全国展開している店舗など、多数のディスプレイを一元管理したいケースに最適です。

また、ネットワーク型には、大きく分けて2つのタイプがあります。
サーバーやシステムを自社で設置して運用する「社内LANやオンプレミス型」と、インターネット経由でコンテンツを運用する「クラウド型」です。

それぞれの特徴を表にまとめていますので、是非参考にしてください。

ネットワーク型のタイプ
項目 社内LAN/オンプレミス型 クラウド型
運用場所 自社内のサーバーやネットワーク環境 インターネット上のクラウドサービス
導入コスト 初期費用が高め(サーバー・機器の購入が必要) 初期費用は比較的低め(サブスクリプション型が多い)
運用・管理 自社でのIT管理体制が必要 ベンダー側が管理・保守を担当
セキュリティ 自社内で完結するため、管理次第で高いセキュリティ ベンダー側が管理・保守を担当
拡張性・柔軟性 拡張には物理的な制約がある 必要に応じて柔軟に拡張可能
向いているケース セキュリティ重視の企業、大規模な独自運用 拠点の多い企業、迅速な導入・運用を重視する場合

インタラクティブ型

デジタルサイネージの世界において、ユーザーとの“対話”を実現するのが「インタラクティブ型」です。

タッチパネル式のディスプレイやモーションセンサーを搭載した機器を使い、まるで巨大なタブレットのように、利用者が自ら情報を選び取ることができるのが最大の特徴です。

この方式の魅力は、何といってもユーザー主体の情報取得が可能になる点です。
たとえば、観光案内板であれば、訪問者が自分の興味に合わせて観光スポットや交通情報を選んで閲覧できます。

また、双方向のコンテンツ配信が可能なため、アンケートやクイズ、商品検索など、より深いエンゲージメントを生み出すこともできます。

さらに、多言語対応のシステムを導入すれば、外国人観光客にもスムーズに情報を提供できるなど、利便性の高さも大きな魅力です。

一方で、導入には一定のコストがかかります。
タッチパネル対応のディスプレイや専用ソフトウェアの導入、さらにはネットワーク回線の使用料など、初期投資と運用コストの両方を考慮する必要があります。

このようなインタラクティブ型は、観光地や公共施設、大型のショッピングモールなど、提供したい情報が多岐にわたる場所に最適です。

デジタルサイネージのメリット

デジタルサイネージのメリット

つぎに、デジタルサイネージのメリット3つを具体的にご紹介します。

  • ●配信内容を柔軟に変更できる
  • ●視認性が高い
  • ●情報の発信・更新にかかる費用を削減できる

配信内容を柔軟に変更できる

デジタルサイネージの大きなメリットの一つは、配信内容をターゲットや配信目的に合わせて柔軟に変更できる点です。

例えば、同じマンションには所得や生活圏が近い人たちが住む傾向にあるので、実質的にターゲットを絞ったプロモーションが可能になります。
また、そのことからマンションのデジタルサイネージに相性の良い商品やサービスを思案することができます。

このように、ネットワーク型のデジタルサイネージなら、情報の更新も容易で、リアルタイムの情報発信も可能です。
ターゲットが興味を持つ最新のコンテンツを届けることができるため、より印象に残りやすい配信が実現します。

視認性が高い

デジタルサイネージは、発色が良く視認性が高いため、見る人に好印象を与えやすいという特徴があります。

視認性が高いディスプレイのメリットは、明るい場所や直射日光の下でも内容が見やすく、屋外での使用にも適していることです。

そのため、遠くからでも内容がはっきりと見えるため、通行人や車両の運転者など広範囲にわたって情報を伝えることができます。

また、静止画だけでなく動画も配信できるため、見る人の興味を惹きつけることが可能です。さらに音声を組み合わせることで、視覚だけではなく、聴覚と両方に訴求できるため、効果的な活用が期待できます。

情報の発信・更新にかかる費用を削減できる

デジタルサイネージの3つ目のメリットは、情報の発信・更新にかかるコストを大幅に削減できることです。

従来の看板やポスターでは、印刷代や紙代、さらに張替えの手間と費用がかかりますが、デジタルサイネージなら、画面を切り替えるだけで新しい情報を簡単に表示できます。
紙媒体では複数枚必要な場合でも、デジタルディスプレイなら一つの画面で対応可能です。

これにより、企業や店舗はコストを抑えつつ、迅速かつ柔軟に情報を発信・更新することができるため、企業負担を減らすことに繋がるのです。

デジタルサイネージの活用用途

デジタルサイネージの活用用途

デジタルサイネージは、現代の情報発信ツールとして多岐にわたる用途で活用されています。主な活用用途は以下の4つです。

・広告配信
デジタルサイネージは広告媒体として非常に効果的です。映像や音声を組み合わせることで、視覚と聴覚に訴えかける広告を配信し、訴求効果を高めます。

・情報提供
運行情報や待ち時間、呼び出し時間など、リアルタイムでの情報配信が求められる場面で活用されます。迅速かつ正確な情報提供が可能です。

・メニュー表示
飲食店などでは、時間帯やシーズンによって異なるメニュー情報を表示するために利用されます。柔軟な情報更新が可能で、顧客に最新の情報を提供します。

・空間演出
大型ディスプレイを使用して魅力的なコンテンツを配信することで、空間を演出します。話題性を生み出し、集客力や認知度の向上に寄与します。

デジタルサイネージは、これらの用途を通じて、さまざまな場面での情報発信を支えています。次項では具体的な活用シーンを紹介します。

デジタルサイネージが活躍するシーン

ここでは、デジタルサイネージが実際に活躍している4つの事例について詳しく解説します。

  • ●ビルボード広告で不特定多数にアピール
  • ●交通広告でインパクトのある映像を提供
  • ●インストア広告で最新情報を配信
  • ●高層マンションで富裕層向け商材をアピール

ビルボード広告で不特定多数にアピール

都市部のビル壁面に設置された巨大なモニターで流れる広告を、ビルボード広告とびます。サイズ感に見合うインパクトのある映像が求められますが、不特定多数の人々に訴求できるためとても効果的な広告手法です。

例)
渋谷のスクランブル交差点に設置されたビルボード広告は、毎日数万人の目に触れ、商品の認知度向上に大きく貢献しています

-『ファイナルファンタジーVII リバース』屋外広告|渋谷街頭ビジョン13面ジャック-

交通広告でインパクトのある映像を提供

デジタルサイネージは、駅構内や電車・タクシーなどの車内広告での活用も進んでいます。

時間がなく急いでいる人々に対して、鮮やかで動きのある映像は瞬時に注意を引くことができるため、情報を効果的に伝えることができます。

特に、駅のホームや車内のディスプレイは、広告主にとって重要な接点となり、ターゲット層に直接アプローチする絶好の機会を提供できます。

例)
インパクトのある3D動画広告の映像はSNS等で拡散されやすく、話題を呼んでいます。

-大阪駅のヒョウ「アカツキ」3D立体広告-

インストア広告で最新情報を配信

インストア広告は、店舗内に設置されたスクリーンを通じて最新情報やお得情報をリアルタイムで配信することができます。
ブランドのプロモーションムービーを流すことで、ブランディングにも貢献します。

また、デジタルサイネージは更新が容易であり、常に新鮮なコンテンツを提供できることからインストア広告として最適です。

他にも、インストア広告は自店舗に設定することで集客を目的とする場合もありますが、他店舗のデジタルサイネージに広告を出稿することで、自社の商品・サービスを宣伝することもできます。

例えば、大手飲食店スシローに設定されているスシローサイネージは、年間およそ1億5000万人に広告を届けられるメディアとも言われており、ファミリー層向けでは注目の広告媒体として活用されています。

高層マンションで富裕層向け商材をアピール

高層最近では、マンション内に設置されるデジタルサイネージが注目を集めています。管理情報を定期的に配信できることから、居住者の視聴率が高く、その流れで広告を表示することで、自然にプロモーションにつなげることができます。特に高層マンションでは、富裕層をターゲットにした商材のPRにぴったりのメディアとして活用されています。

ここでは、実際に行われた広告事例をご紹介します。

■ 高級車の試乗会を告知(大手国産車メーカー)
最新のスポーツカーを体験できるプレミアム試乗会の案内をサイネージで配信。画面に表示されたQRコードから応募サイトへ誘導し、多くの反響を得ました。

■ クルーズ旅行のプロモーション(太平洋周遊プラン)
東京湾発着の限定クルーズプランを、実施時期に合わせて配信。チラシと一緒に展開することで、サイネージの映像が旅の魅力をよりリアルに伝え、広告効果を高めました。

■ 学習塾の受講生募集(大手塾会社)
ファミリー層が多く住むタワーマンションに向けて、子ども向けの塾や習い事の動画広告を配信。近隣の教室に通いやすいというメリットをアピールし、実際の来店や申込につながりました。

このように、居住者のライフスタイルや関心に合わせた広告を届けられるマンションサイネージは、富裕層向けの商材を効果的にアピールできるツールとして、ますます注目されています。

効果的なデジタルサイネージ動画を制作する3つのポイント

デジタルサイネージ動画を制作するポイント

ここでは、効果的なデジタルサイネージ動画を制作する際に必要なポイントを3つ紹介します。
これから制作を検討する方は是非参考にしてください。

  • ●ターゲットとロケーションを意識する
  • ●インパクトを持たせる
  • ●クオリティにこだわる

ターゲットとロケーションを意識する

デジタルサイネージ動画の効果を最大化するには、「いつ」「どこで」「だれに」届けるかを意識することが重要です。

訴求内容とターゲット、ロケーションが一致していなければ、視聴者の関心を引くことはできません。

同じ商品でも、駅構内と商業施設、朝と夜では響くメッセージが異なります。時間帯や場所に応じて動画の長さや内容を調整することで、より効果的な訴求が可能になります。

インパクトを持たせる

通行人の目を引くには、わずか数秒で印象を残すインパクトが不可欠です。

話題のタレントや音楽、心に残るキャッチコピーを活用し、「思わず立ち止まる」演出を意識しましょう。

また、視線の高さや人の動線に合わせた映像設計も重要です。デジタルサイネージが溢れる今、他と差別化するためには、インパクトと情報量のバランスをとり、記憶に残る映像を目指すことが成功の鍵です。

クオリティにこだわる

デジタルサイネージの動画は、そのクオリティが商材やブランドの印象を大きく左右します。映像の粗さや演出の甘さは、視聴者に不信感を与える原因にもなりかねません。

高品質な映像表現を実現するには、動画制作に特化したプロの企業に依頼するのが効果的です。専門的な技術とノウハウを活かすことで、視覚的に魅力的で信頼感のある動画を制作でき、訴求力も格段に高まります。

デジタルサイネージ導入時の注意点

デジタルサイネージ導入時の注意点

さいごに、デジタルサイネージを導入する際の注意点を2つ解説します。
デジタルサイネージ動画を外注する際は、導入時の注意点もしっかりと説明できる制作会社を選びましょう。

イニシャルコスト・ランニングコストを把握しておく

デジタルサイネージを導入する際は、初期費用(イニシャルコスト)と運用費(ランニングコスト)の両方を把握しておくことが重要です。

一般的な費用の目安をご紹介しますので、さらに詳しく知りたい場合は一度制作会社に問い合わせてみるとよいでしょう。

・初期費用(イニシャルコスト)
本体(屋内・屋外用): 約20万〜100万円
設置・電気工事費: 約8万〜30万円

・運用費(ランニングコスト/月額)
コンテンツ制作費: 必要に応じて
保守・メンテナンス費: 年間5万〜10万円程度
その他(電気代、CMS利用料等): 約5,000〜18,000円

機器購入や設置費用に加え、コンテンツ更新や保守管理にも継続的な費用が発生します。紙媒体やWeb広告と比較し、費用対効果を事前に検討しましょう。

また、機材トラブルによる表示停止リスクも考慮し、サポート体制の確認も忘れずに行うことが大切です

関連法規を順守する

デジタルサイネージは「屋外広告物」に該当し、設置には「屋外広告物法」や各自治体の条例を順守する必要があります。

設置場所やサイズ、表示内容に制限があり、違反すると撤去命令や罰則の対象となることも。また、ネットワーク経由で配信する場合は「公衆送信権」など著作権関連の法規制にも注意が必要です。
導入前に法令を確認し、適切な手続きを行うことがトラブル回避の鍵となります

まとめ

いかがでしたか?デジタルサイネージ広告を出稿する際には、まず他社がどのように活用して成功しているのか、具体的な導入事例や成功事例を参考にすることが重要です。
これらの事例をもとに、自社の業種やターゲット層に合った最適な出稿場所や広告の出し方を検討しましょう。

デジタルサイネージは、広告としての利用はもちろん、集客や情報発信など、さまざまな目的で活用できる柔軟なメディアですが、その効果は設置場所によって大きく異なります。

大型ビジョン、タッチパネル式の案内板、エレベーター内の小型ディスプレイなど、それぞれの特性を理解し、ターゲット層に最も効果的にアプローチできる方法を選ぶことで最大限の効果を発揮することができるでしょう。

「自社に最適な導入方法を相談したい」という場合は、動画制作会社へお問い合わせください。

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