映像制作・動画制作のコラム
2021年10月22日 最終更新日:2025年11月11日
【インスタグラム】リール動画の広告の出し方とは?メリットや費用相場、制作のポイントを紹介

Instagramの「リール」機能は、短尺動画を気軽に楽しめるコンテンツとして若年層を中心に人気を集めています。Meta社の発表によれば、リールの視聴時間は年々増加しており、企業やブランドが広告媒体として活用するケースも増えています。
こうした流れを受けて、Instagramリールを活用した動画広告のニーズも高まりつつあります。商品やサービスの魅力を短時間で伝えられるリール広告は、ターゲット層への訴求力が高く、動画マーケティングの新たな選択肢として注目されています。
本コラムでは、Instagramリール広告に興味がある方に向けて、以下の内容を中心に詳しく解説します。
このコラムの見どころは3つ!
- ●Instagramリール広告とは?その特徴とメリット
- ●費用相場とその内訳
- ●広告を出す際に知っておきたい制作の工夫
記事の後半では、今すぐに活用できる「7つの制作ポイント」もご紹介していますので、Instagramを活用した動画広告を検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
そもそもインスタグラムの「リール」とは
リールとは、ユーザーが最大30秒の尺の動画をインスタグラムにアップロードし、共有することができる機能です。
リールではストーリーズと同様に縦長の全画面動画を掲載することができ、タグ付けを行ったり別のユーザーからシェアされることで自身のアカウントページ外でも共有されます。
ユーザーは気になるアカウントに掲載されているリール動画や、気になるタグでまとまったリール動画を、ストーリーズと同じように次々とスワイプしてめくりながら興味のある動画を探して楽しんでいます。
また、スワイプしない場合には、同じ動画がループ再生される仕様になっているのも特徴と言えます。
インスタグラムのリール広告とは
上記で説明したリールで動画を楽しんでいるユーザーに対して表示させるインフィード型の動画広告がリール広告です。
先ほど、リール動画はスワイプすることで次の動画に移行するとお伝えしましたが、リール広告はスワイプした際に挿入される動画広告で、リール動画と同じく縦長全画面のフォーマットで最大30秒の動画広告を掲載することが可能です。
表示される場所

インスタグラムのリール広告は、ユーザーの目に触れやすい3つの場所に表示されます。「フィード」「リールタブ」「発見タブ」です。
フィードはホーム画面の投稿一覧で、画面上部のストーリーズにも広告が表示されるため、日常的な閲覧の中で自然にリーチできます。
リールタブは画面下部の右から2番目、発見タブは左から2番目に位置しており、どちらも新しいコンテンツを探すユーザーが多く訪れる場所です。
これらの表示箇所を活用することで、広告の接触機会を最大化し、効果的なプロモーションが可能になります。
入稿規定
リール広告を出稿する際には、Instagramが推奨するクリエイティブの規格に沿って制作することが重要です。
特にアスペクト比は縦型の9:16、解像度は1,440×2,560ピクセルが推奨されています。これらの規定に合わせることで、視認性が高く、ユーザーの目に留まりやすい広告になります。
規定を守ることで配信トラブルを防ぎ、広告効果を最大化することにもつながります。制作前に必ず最新の入稿ガイドラインを確認しましょう。
インスタグラムのリール広告のメリット

インスタグラムのリール広告には主に3つメリットがあります。
-
1.広告を自然に見てもらえる
2.詳細なターゲット設定ができる
3.伝えられる情報が多い
これからインスタグラム広告を検討する方は、是非参考にしてくださいね。
1.広告を自然に見てもらえる
リール広告の大きな魅力のひとつは、ユーザーに自然な流れで広告を見てもらえる点です。通常の投稿と同じように、他のリール動画の間に表示されるため、「広告っぽさ」が薄く、違和感なく視聴されやすいのが特徴です。
さらに、フルスクリーンで表示されるため、視覚的なインパクトも大きく、ブランドや商品の魅力をしっかり伝えることができます。
加えて、CTA(コール・トゥ・アクション)ボタンを設置することで、視聴者をスムーズにリンク先へ誘導できるのも大きなメリット。広告であることを意識させずに、自然な形でユーザーの行動を促すことが可能です。
2.詳細なターゲット設定ができる
インスタグラムのリール広告では、非常に細かいターゲティング設定が可能です。
年代や性別、地域、興味・関心など、複数の項目を組み合わせて、自社の理想的な顧客層に向けて広告を届けることができます。
これにより、無駄な広告費を抑えながら、より高い反応率を狙えるのが大きなメリットです。ターゲットに合わせた訴求ができることで、費用対効果の高い広告運用が実現し、限られた予算でも成果を最大化することが可能になります。
3.伝えられる情報が多い
リール広告の強みのひとつは、短時間で多くの情報を伝えられる点です。
動画はテキストに比べて約5,000倍もの情報量を持つとされており、1分の動画でWebページ約3,600ページ分に相当する情報を届けることが可能です。
視覚と聴覚を同時に刺激できるため、商品やサービスの魅力を直感的に伝えやすく、ユーザーの理解や興味を深める効果も期待できます。
限られた時間でも濃密なコミュニケーションができるのは、リール広告ならではの大きなメリットです。
リール広告の費用相場
インスタグラムでリール広告を出稿するための費用は、「広告制作にかかる費用」と「高校出稿にかかる費用」の大きく2種類に分けられます。
ここでは、それぞれの費用相場について、わかりやすく解説します。
広告制作の費用相場
リール広告を制作する際には、デザイン、動画編集、キャッチコピーなど、さまざまな工程に費用がかかります。
制作会社に依頼する場合、企画から編集までを一括で任せられるため、相場は数十万円〜とやや高めですが、プロのクオリティが期待できます。
一方、自社で制作する場合は数万円〜と比較的低コストで済むものの、社内に動画編集やマーケティングのノウハウが必要になる点には注意が必要です。
費用だけでなく、目的や社内リソースを踏まえて最適な制作方法を選ぶことが、効果的な広告運用につながります。
広告出稿の費用相場
リール広告を活用する際、制作費だけでなく「出稿費用」も重要な検討ポイントです。広告の配信にともなって発生するこの費用は、課金形態によって大きく異なります。
主な課金方式には「CPM(Cost Per Mille)」「CPC(Cost Per Click)」「CPI(Cost Per Install)」の3種類があります。
課金方式について解説した関連記事
まずCPMは、広告が1,000回表示されるごとに課金される方式で、認知度向上を目的としたブランディング施策に向いています。
相場は1,000回表示あたり数百円〜1,000円程度です。
次にCPCはユーザーが広告をクリックしたタイミングで課金される方式で、ECサイトの商品ページへの誘導や、キャンペーンページへのアクセスを促したい場合など費用対効果を重視する施策に向いています。
クリック単価は数十円〜数百円が一般的です。
最後にCPIは、アプリのインストールが発生した際に課金される方式で、アプリプロモーションに特化した広告出稿に活用されます。
インストール単価は100円〜300円程度が一般的です。
目的に応じて最適な課金形態を選ぶことで、予算を効率的に活用しながら成果につなげることが可能です。出稿前には、ターゲットやKPIを明確にし、費用対効果を意識することが大切です。
リール広告の出し方

さっそくInstagramリール広告を出稿してみましょう。
その際の基本的な手順を、誰にでも分かりやすく3つのステップに分けて解説します。
効果的な広告運用を目指す企業担当者の方は、是非参考にしてください。
- 1.キャンペーンを作成する
- 2.広告セットを作成する
- 3.広告を設定する
1.キャンペーンを作成する
まず最初のステップは「キャンペーンの作成」です。リール広告を効果的に運用するには、複数の広告をひとつにまとめたキャンペーン単位で管理するのが基本です。
キャンペーンの目的(認知拡大、コンバージョン獲得など)を明確にしたら、設定に進みましょう。設定方法は、初心者にも安心な「おすすめの設定(自動)」と、細かく調整できる「手動作成」の2種類から選べます。
キャンペーン名を決めたら、次のステップで広告セットの作成に進みます。
2.広告セットを作成する
次のステップは「広告セットの作成」です。ここでは、広告の配信条件を細かく設定していきます。
まず広告セット名を決めたら、コンバージョンの目標(例:購入、問い合わせなど)を設定します。続いて、予算や掲載期間を決めることで、広告の運用コントロールが可能になります。
さらに、ターゲットとなるオーディエンス(年齢、性別、興味関心など)を選定し、広告が表示される配置(Instagramリール、Facebookフィードなど)も指定します。
これらの設定を丁寧に行うことで、広告の成果を最大化する土台が整います。目的に合った配信設計が、効果的なリール広告運用の鍵となります。
3.広告を設定する
最後のステップは「広告の設定」です。ここでは、実際に配信する広告クリエイティブを登録していきます。
まず広告名を入力し、広告に表示されるブランド名やアカウント名などを設定します。
次に、リール広告として使用する動画や画像などのクリエイティブ素材をアップロードします。視覚的なインパクトが重要なリール広告では、魅力的なクリエイティブが成果に直結します。
最後に、ユーザーがクリックした際に遷移するリンク先URLを設定すれば、広告の入稿は完了です。
これで、リール広告の配信準備が整いました。あとは配信開始を待つだけです。
リール広告を制作する際に押さえておくべき7つのポイント

リール広告は、人気コンテンツの中に自然に紛れて表示されるため、すぐにスキップされないよう内容をしっかり練ることが大切です。
さいごは、そんなリール広告を作るときに押さえておきたい7つのポイントをご紹介します。これからの動画制作の参考になれば嬉しいです。
- 1.冒頭3秒で興味を引く
- 2.ストーリー性を考慮する
- 3.おすすめされやすいリール動画を制作する
- 4. BGMにこだわる
- 5.セーフティゾーンを守る
- 6.プロフィールページを充実させる
- 7.検証と改善を繰り返す
1.冒頭3秒で興味を引く
多くのユーザーは、動画の冒頭3秒で「見る・見ない」を瞬時に判断します。
リール広告では、この最初の数秒が勝負どころ。視聴者の関心を引くためには、思わず続きを見たくなるような仕掛けが必要です。
たとえば「〇〇って知ってますか?」と問いかける、地域名や話題のキーワードを冒頭に入れるなど、親近感や興味を喚起する工夫が効果的です。
短時間で印象を残すためには、構成と演出にひと工夫加えることが重要です。
2.ストーリー性を考慮する
リール広告で成果を上げるには、ストーリー性のある構成が欠かせません。
単なる商品紹介ではなく、「問題提起→商品の紹介→問題解決」という流れを意識することで、視聴者の共感を得やすくなります。
たとえば、ユーザーが抱える悩みを冒頭で提示し、それに対する解決策として商品やサービスを紹介することで、自然な形でコンバージョンにつなげることが可能です。
短尺でも“物語”を感じさせる演出が、広告の訴求力を大きく高めます。
3.おすすめされやすいリール動画を制作する
Instagramでは、ユーザーにおすすめされやすいリール動画の特徴が公式に紹介されています。その中でも重要なのが、幅広い層が「面白い」「共感できる」と感じるクリエイティブを意識することです。
視聴者の想像力を刺激するような構成や、ユーモア・驚き・感動などの要素を盛り込むことで、アルゴリズムに好まれやすくなります。
結果として、より多くのユーザーの目に触れ、拡散やコンバージョンにつながる可能性が高まります。
4. BGMにこだわる
リール動画の約80%は音声オンで視聴されていると言われており、BGMの選定は視聴者の印象を左右する重要な要素です。
トレンドの楽曲や耳に残るメロディを活用することで、動画の魅力を高め、ユーザーの関心を引きやすくなります。ただし、音楽の著作権には十分な配慮が必要です。
Instagramのライブラリなど、使用許可がある音源を選ぶことで、安心して効果的な演出が可能になります。
音と映像の相乗効果を意識することで、広告の訴求力はさらに高まります。
5.セーフティゾーンを守る
リール広告を制作する際は、視認性と操作性を意識したデザインが重要です。
「セーフティゾーン」と呼ばれる、広告のボタンやUI要素と重ならない安全な表示領域を守ることは、クリック率や視聴完了率に大きく影響します。
テキストやロゴなどの重要な情報がボタンにかぶってしまうと、ユーザーの操作を妨げてしまう可能性があります。
クリエイティブの配置は、見た目だけでなく機能面も考慮して設計することで、広告効果を最大限に引き出すことができます。
6.プロフィールページを充実させる
リール広告を見て興味を持ったユーザーは、次の行動としてプロフィールページを訪れることがあります。そのため、プロフィールページの情報を充実させておくことは、コンバージョンにつなげる上で非常に重要です。
Instagramでは最大5つまでリンクを設置できるため、公式サイトや商品ページ、キャンペーン情報など、ユーザーの関心に応える導線を整えておきましょう。
ターゲットの視点に立ち、必要な情報がすぐに見つかるように設計することで、信頼感と行動促進の両方を高めることができます。
7.検証と改善を繰り返す
リール広告は、出稿して終わりではありません。成果を最大化するためには、定期的な検証と改善が欠かせません。
再生数やクリック率などのデータをもとに、ターゲット設定の見直しやクリエイティブの調整を行い、PDCAサイクルを回すことが重要です。
たとえば、冒頭の演出を変えるだけでも視聴完了率が向上するケースがあります。
小さな改善の積み重ねが、大きな成果につながるため、運用後の分析と対応を丁寧に行うことが成功の鍵です。
まとめ
今回は、Instagramのリール広告について、その特徴やメリット、制作時に押さえておきたいポイントをご紹介しました。
ビジュアルでのコミュニケーションをメインとしているSNSプラットフォームである分、ユーザーの動画視聴に対するハードルも他のプラットフォームより低い傾向にあるため、動画広告を掲載するメディアとしてはまさにうってつけです。
実際に広告を制作する際には、効果的な構成や演出を意識することが重要です。もし自社での制作が難しい場合は、動画広告に強い制作会社へ依頼することで、より高品質なコンテンツを効率的に展開することができます。
ShibuyaMovieでも、魅力的なリール広告動画のご提案・制作を承っております。Instagramのリール広告の制作を検討中の方は是非お気軽にご相談ください。
初めての映像制作の方にも、ご不安なくご利用いただけるよう制作の流れやご活用方法まで、
丁寧にご案内させていただきます。お客様の映像制作のゴールを達成するため、
企画〜撮影、完成まで専任チームが伴走いたします。



