映像制作・動画制作のコラム
2024年9月9日
クリニックが動画広告を活用する際のポイントを実際の事例を元に解説
自社のサービスをより魅力的に伝える手法として、動画広告はさまざまな業種で活用されています。
医療サービスの分野においても動画活用のメリットは大きく、実際に活用しているクリニックの事例も多数見られます。
ただし、医療広告制作には注意点も多いため、やみくもに動画を作っても目的を達成できないばかりか、法令違反になる恐れもあります。
そこで本記事では、クリニックの動画広告について、実際の事例も紹介しながら制作・活用のポイントをお伝えします。動画広告の制作を検討中の方やお悩みの方は、ぜひご参考になさってください。
目次
クリニックが動画制作を利用するメリット
視覚と聴覚の両方から情報を届けられる動画は、広告としても大きなメリットを持っています。クリニックの宣伝を考える際も、テキストや画像だけでなく動画を取り入れればより魅力的な発信になるでしょう。
以下では、クリニックが動画制作を利用するメリットについて具体的に解説します。
より視覚的にアプローチができる
画像やテキストと比べて、動きのある動画はより多くの情報をユーザーに与えられます。文章だけでは伝わりにくいことも、動画であれば直感的に伝わる可能性があるでしょう。
例えば、クリニックの診察室、待合室、設備などを紹介して回る院内ツアー動画は、院内の雰囲気がよりわかりやすく伝わります。
また、医師が施術している様子を伝える動画も、不安になりがちな患者にとって有益です。来院前に動画で様子を確認できることで、患者の安心感につながることもあるでしょう。
ごく短い動画であっても、取り入れることで伝達できる情報量は増加します。結果的に患者の安心感や医師への信頼感にもつながり、より高い宣伝効果を得られるでしょう。
SNSで宣伝ができる
動画はSNSとの相性が良いのもメリットです。
クリニックを選ぶ際、SNSの口コミを参考にするユーザーもいます。クリニックは身体にかかわるため、信頼度の高さを見極めるために口コミを重視するのです。
クリニックの魅力を短時間で伝える動画をSNSに投稿しておけば、口コミを探しているユーザーへの認知拡大につながる可能性があります。
また、SNS上に投稿した動画が話題になれば、ユーザーの手による拡散も期待できます。投稿に「いいね!」や口コミレビューが付随していくことで、広告としての価値が雪だるま式に高まる可能性もあります。
動画をSNSに投稿して話題性を高めることができれば、より効率的な集客につながる可能性があるのです。
クリニックの動画広告を作る際のポイント
クリニックを宣伝するための動画は、何でも良いというわけではありません。以下では、より効果的な動画広告を作るために気を付けるべきポイントを解説します。
動画制作の目的を決める
まずは、作ろうとしている動画に何を期待するのか、目的をはっきりさせましょう。ひとくちにクリニック紹介動画といっても、その内容は目的によってさまざまです。
<例>
- ・話題性を集めるための動画
- ・集客のための動画
- ・サービスを紹介する動画
動画をどのような視聴者に見てもらいたいかによって、盛り込む内容も異なります。例えば、以下の2種類のユーザーと目的を想定したとき、動画内容は同じにはならないでしょう。
- ●美容医療についてそれほど知識がないユーザー(認知してもらうための動画)
- ●特定のジャンルの美容医療にすでに興味があるユーザー(サービスを紹介する動画)
一つの動画ですべての期待に対応するのは難しいため、希望する役割がいくつかある場合は、目的別に動画を制作して使い分けるのがおすすめです。
ショート動画の制作も検討しよう
ショート動画とは、おおよそ1分以内に収まる短い動画のことを指します。
YouTube、Instagram、TikTokなどさまざまな動画媒体でショート動画を公開できるシステムが用意されており、若年層の利用者も多いのが特徴です。
ショート動画は短い時間で気軽に見られるため、視聴のハードルが低いのがメリットです。通勤時間や寝る前のようなちょっとした空き時間に見てもらえるためユーザーにリーチしやすく、企業のマーケティング戦略にも欠かせない存在となっています。
クリニックの動画広告に関しても、ショート動画活用は有効な戦略になるでしょう。
クリニックの動画広告の事例紹介
実際のクリニックの動画広告から事例を紹介します。
ショート動画の事例
顔への施術の様子を紹介するショート動画です。実際の施術風景をそのままアップロードしています。短時間ながらありのままの様子を確認できるため、「何をされるかわからない」と不安を持つユーザーが手軽に安心感を得られます。
一方まったく雰囲気が異なる例として、おすすめの情報を医師が説明するショート動画が挙げられます。テロップやイラスト、視覚効果を施すなど目を引く工夫がされています。
特定のジャンルについて信頼できる情報を短時間で得たいユーザーにとっては、有意義な内容といえるでしょう。価値ある内容としてユーザーに拡散してもらえれば、認知度アップにつながる可能性があります。
銀座高須クリニックの事例
院内の様子と医師を紹介する動画です。
院内紹介では、明るく清潔でラグジュアリーな空気感が表現されています。それに加えて、プライバシーが保たれる空間設計になっているかなど、患者が気になりがちなポイントも視覚的にわかりやすく、来院前の不安を解消してくれる内容です。
医師の紹介は一人ずつの短いインタビュー形式になっており、各医師の個性や雰囲気が伝わってきます。自分と相性の良さそうな医師や、相談しやすい人柄の医師がいるか不安な利用者にとって参考になるでしょう。動画の後半には著名な院長も登場し、業界内における権威性も伝わってきます。
横浜市立市民病院の事例
新築・移転した公的医療機関を紹介する動画です。院内の様子や設備を伝えるとともに、患者の入院から退院後までを追ったストーリー仕立ての内容になっています。
動画には医師をはじめとした医療スタッフのほかに患者やその家族の姿も登場。診察・治療・リハビリテーション・退院後のケアなど、一連のサービスを受ける様子が表現されています。
高水準な治療を可能にする医療機器や専門性の高い医療スタッフのアピールになっていると同時に、「安心とつながりの拠点」というテーマに沿った温かみも感じる動画です。
動画には日本語と英語のテロップが入っており、より多くの層にメッセージが届きやすい工夫がされています。幅広い利用者に開かれた場であるという病院側の意図も伝わってきます。
カウニスクリニックの事例
クリニックのスタッフが院内を紹介する動画です。スタッフとともに院内に入っていくところから始まり、まるで実際に一緒にクリニックを訪れて案内してもらっているような感覚を誘う内容になっています。
スタッフの話し方は適度にフレンドリーで、表情やジェスチャーなど人柄・個性を隠さないので、見ている側は親しみを感じやすいでしょう。
閉鎖的・怖いと思われがちな医療機関のイメージをやわらげ、安心して利用者に訪れてもらえるような院内の工夫も紹介しています。
使用している医療機器や扱っている医療専売品など、クリニックの専門性もアピールしつつ、利用者に安心感を与えることが最優先のテーマであると考えられる動画です。
WOMクリニック銀座の事例
1分30秒と比較的コンパクトな動画で、クリニックのイメージを紹介しています。
具体的な様子を細かく伝えるというよりは、院内の調度品の様子などおしゃれなモチーフも挟みながら、洗練されたクリニックのイメージが伝わるような構成になっています。
医師が施術する様子や設備なども映されていますが、細かい内容ではなくイメージの提供として盛り込まれている印象を与えます。
動画の最後にはクリニックの公式サイトURLや連絡先が表示されるため、興味をもったユーザーはすぐに詳細を確認可能です。視聴者に興味を持ってもらい、さらに具体的な情報を取得してもらうためのステップの役割を持った動画といえます。
動画を制作する場合は、どのような内容にすべきか?
クリニックが動画広告を制作する場合には、基本的に利用者が求めている情報に沿った内容で制作をしましょう。
施設の清潔感はどうか、設備や機器は最新のものかといった情報はしっかりと伝わるように押さえるべきです。
また、実際の施術風景も非常に有効で、解説がついているとなお効果的です。
昨今ではYouTubeにチャンネルを開設し、施術風景を配信しているクリニックもあります。オープンにできる部分はできるだけオープンにしていくと、成果が出やすい動画になるでしょう。
医療広告ガイドラインを確認して動画を制作しよう
病院やクリニックの宣伝をする際は、「医療広告ガイドライン」と呼ばれるものを守る必要があります。
ガイドラインを確認せずに動画を制作してしまうと、患者の誤解を招いたり法令違反になったりする可能性があるため注意しましょう。
参考:医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告ガイドライン)
医療広告ガイドラインで守るべきものとして、大きく以下の2点について解説します。
広告を行なう者の責務
医療は人の生命や身体にかかわるサービスである一方、利用者にとっては専門性や効果などが容易に判断しづらいものでもあります。
そのため、医療広告を行なう側には、患者をはじめとした広告の受け手が広告内容を適切に理解できるように、客観的で正確な情報の伝達に努める責務があります。
例えば、以下のような表現は広告の受け手の正確な判断を阻害するため、医療広告に掲載できません。
- ●虚偽、誇大、誤解を招く表現
- ●根拠のない優位性を示唆する表現
- ●特定の医療従事者や医療機関を推奨するような表現
- ●治療の効果や成功率を断定的に表示する表現
また、料金表示もわかりやすく明確に行なう必要があります。特に自由診療の治療は患者によって内容や費用が大きく異なるため、可能な限りわかりやすい表記が必要です。
例えば、治療にかかる最低限の費用や内容のみを紹介することは医療広告ガイドラインに違反します。
この場合、標準的な内容・費用を紹介するか、最低金額から最高金額の範囲を紹介するなどを実施し、誰でも低い費用で治療を受けられるかのような誤認を防止しなければなりません。
広告内容の禁止事項
医療広告ガイドラインには、広告内容の禁止事項についても記載されています。
- ●虚偽の内容
- ●誇大の内容
- ●誤解を招く内容
- ●特定の医療従事者や医療機関を推奨する内容
- ●治療の効果や成功率を断定的に表示する内容
- ●景品類の提供を条件とする内容
- ●患者等の不安を煽る内容
上記の禁止事項にあたる場合は、たとえ内容が真実であっても広告掲載としては不可であることに注意が必要です。
例えば、患者の施術前・施術後の変化について動画で紹介する場合、その患者に起こった変化としては真実ですが、ほかのすべての患者に当てはまるかどうかはわかりません。
このようなビフォーアフターを紹介する場合は、誤解を招かないように、写真に加えて以下の事項についても掲載する必要があります。
- ●治療内容
- ●治療期間
- ●回数
- ●費用
- ●リスク・副作用
上記はほんの一例であり、医療広告ガイドラインを遵守した動画広告制作は、正しい知識とノウハウが必要となる専門的な作業といえます。ノウハウなしにすべてをクリアした医療広告動画を作るのは難しいため、クリニックが動画を制作する際はプロの力を借りるとよいでしょう。
まとめ
動画は短時間で多くの情報を直感的に伝えられるため、うまく活用すればクリニックの信用度を高め、効率的な集客につなげることも可能です。
ただし、動画に期待する役割によって内容や作り方が異なるため、まずは目的をはっきりさせたうえで戦略をもって動画制作を行ないましょう。
注意点として、医療広告には細かいガイドラインが設けられており、動画広告制作に関してもガイドラインを違反しないよう気を付けなければなりません。
知識やノウハウなしに動画を作ると成果がでないばかりか、法律に違反する恐れもあります。そのため、プロの力も借りながら制作することをおすすめします。
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