映像制作・動画制作のコラム
2025年4月18日
YouTubeのインタラクティブ機能とは?動画制作で視聴者を引きつける方法を解説
YouTubeのインタラクティブ機能を活用し、動画をもっと効果的に使いたいと考えている方は多いのではないでしょうか。
YouTubeのインタラクティブ機能は、動画制作に新たな価値を加え、視聴者とのエンゲージメントを高める強力なツールです。この機能をうまく活用することで、単なる一方向の動画配信から、視聴者との双方向のコミュニケーションへと進化させることができます。
本記事では、YouTubeのインタラクティブ機能の特徴や期待できる効果、活用する際のポイント、具体的な活用例について詳しく解説します。動画制作で視聴者を引きつける方法をマスターし、YouTubeチャンネルの成長につなげましょう。
目次
インタラクティブ動画とは
インタラクティブ動画とは、動画内に視聴者が任意でタップできるボタンやリンクを設置し、視聴者にリアルタイムでアクションを促すことができる動画のことです。
「インタラクティブ(interactive)」とは日本語で「双方向性」を意味し、この特性がインタラクティブ動画の核心となっています。
動画のインタラクティブ化によって、視聴者は気になったサービスや商品をタップするだけで情報を確認したり、関連コンテンツにジャンプしたりすることが可能です。
例えば、「料理動画を見ながらレシピ紹介のページをすぐに参照する」「ファッション動画から直接商品ページに移動して購入する」といったことができるようになります。
視聴者とコンテンツの間に直接的な相互作用を生み出せるインタラクティブ動画は、即時性の高いアクションを促せるツールとして、さまざまな分野で注目されています。
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YouTubeのインタラクティブ機能
YouTubeチャンネルのデータ分析と管理ができる「YouTube Studio」を活用すれば、初心者でも簡単にインタラクティブ動画の制作が可能です。ここでは、YouTubeのインタラクティブ機能について詳しく解説します。
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終了画面機能
終了画面機能は、動画終了間際に視聴者へ次のアクションを促す機能です。動画終了の5秒~20秒前に、動画上にクリック可能なボタンを表示させることができます。
終了画面機能で設定可能な要素は、おもに以下の4種類です。
- ● ほかの動画、または再生リストへの誘導
- ● ほかのチャンネルへの誘導
- ● チャンネル登録ボタンの設置
- ● 外部リンクの設置(YouTubeパートナープログラム参加者のみ)
1つの動画に対して、最大4つまで上記の要素を組み合わせて設定できます。追加方法は以下のとおりです。
- 1. YouTube Studioにログイン
- 2. 左側のメニューから「コンテンツ」を選択
- 3. 編集したい動画を選び、左側のメニューで「エディタ」を選択
- 4. 「終了画面」タブを選択
- 5. 「要素を追加」をクリックし、希望の要素を選択
- 6. 設定を調整し、「変更を保存」をクリック
動画終了の5秒~20秒前であればタイミングは自由に選択可能です。ただし、動画全体の再生時間が25秒以上ないと設定はできません。
終了画面機能でインタラクティブ要素を追加することで、動画の最後で視聴者の関心を引き、アクションを促せます。
カード機能
カード機能は、動画の再生中にリンクやテキストなどをカードのように挿入できる機能をいいます。
カード機能で設定できるのは、おもに以下の項目です。
- ● ほかの動画への誘導
- ● 再生リストへの誘導
- ● チャンネルへの誘導
- ● リンク先の掲載(YouTubeパートナープログラム参加者のみ)
カードは1つの動画につき最大5枚まで追加可能です。カードの追加は、以下の手順で行ないます。
- 1. YouTube Studioにログイン
- 2. 左側のメニューから「コンテンツ」を選択
- 3. 編集したい動画を選び、左側のメニューで「エディタ」を選択
- 4. 「カード」タブを選択
- 5. 「カードを追加」をクリックし、希望のカードタイプを選択
- 6. 表示タイミングを設定
- 7. 「保存」をクリック
カード機能により、視聴者は動画を視聴しながら追加の情報を得たり、関連コンテンツにアクセスしたりすることができます。
カード機能をうまく活用できれば、視聴者の離脱を防げるだけでなく、チャンネルの認知向上やコンバージョンにもつなげられるでしょう。
YouTubeのインタラクティブ機能で期待できる3つの効果
ここでは、YouTubeのインタラクティブ機能で期待できる3つの効果についてみていきます。
視聴回数が増える
YouTubeのインタラクティブ機能を活用すれば、視聴回数の増加が見込めます。
カード機能や終了画面機能で動画内にインタラクティブ要素を配置すれば、視聴者は関連コンテンツやほかの人気動画へワンクリックで移動可能です。
結果として、視聴者の動画回遊の手間が大幅に削減され、チャンネル内での視聴時間と視聴回数の向上につながります。
さらに、継続的な視聴体験は、視聴者と企業・ブランドとのエンゲージメントを深める効果もあります。
視聴者が複数の動画を連続して視聴することで、ブランドメッセージやコンテンツの理解が深まり、長期的な関係構築につながる可能性が高まるからです。
Webサイトへ誘導できる
YouTubeのインタラクティブ機能を使えば、視聴者を別途見てほしいWebサイトへ誘導することも可能です。
動画内にホームページや商品購入ページへのリンクを表示させ、視聴者の興味が最も高まったタイミングで直接的なアクションを促すことができます。
例えば、商品紹介動画でカード機能を使い、商品の詳細が説明されるタイミングで購入ページへの導線をつくる。
また、終了画面機能で動画の最後に商品をリマインドし、再度購入を促す、などです。
テレビCMなどの従来の広告手法と比べ、YouTubeのインタラクティブ機能は即時性に優れており、視聴者の関心を逃さずWebサイトへ誘導できます。
さらに、パソコン、スマートフォン、タブレットなどさまざまなデバイスで広告が表示されるため、時間や場所を問わず効果的な誘導が可能です。
チャンネル登録者数が増える
YouTubeのインタラクティブ機能は、チャンネル登録者数を増やす強力なツールにもなり得ます。
動画内に登録ボタンを戦略的に配置すれば、視聴者の関心が高まったタイミングで直接的なアクションを促すことが可能です。
また、カード機能を使用して関連動画やプレイリストへのリンクを表示させることで、視聴者のエンゲージメントを高め、チャンネルの魅力を伝える機会を増やせます。
結果として、継続的な視聴につながり、登録者数の増加が見込めるでしょう。
チャンネル登録者数の増加は、YouTubeのプラットフォーム上で非常に重視される指標です。
登録者数が多いチャンネルは、アルゴリズムによってより多くの視聴者に推奨される傾向があり、さらなる成長にもつながります。
インタラクティブ機能の活用シーン
YouTubeのインタラクティブ機能を活用できる場面はさまざまです。具体的にどのような活用シーンがあるのかみていきましょう。
マーケティング
YouTubeのインタラクティブ機能は、マーケティングにおける商品のプロモーションやブランド認知向上に非常に効果的です。
従来の一方向的な動画広告とは異なり、視聴者が能動的に参加できるため、より深く印象に残り理解を促すことができます。
例えば、視聴者が選択肢を選ぶことでストーリーが変わる形式の動画であれば、商品の多様な使用シーンや特徴を楽しみながら学べるでしょう。
また、商品に関するクイズを挿入することで、視聴者の興味を引きつけながら商品知識を効果的に伝えることができます。
双方向のコミュニケーションは、視聴者の商品への関心を高め、購買意欲の向上にもつながります。さらに、視聴者の選択データを分析することで、消費者の嗜好や関心事項を把握できるため、今後のマーケティング戦略の改善にも役立つでしょう。
アンケート
YouTubeのインタラクティブ機能を使用すれば、視聴者の意見をリアルタイムで収集することができます。カード機能を活用して動画内にアンケートを挿入すれば、視聴者は簡単に投票可能です。
例えば、「次回の動画のテーマを視聴者に選んでもらう」「商品開発のアイデアについて意見を募る」といったことが可能になり、双方向にコミュニケーションできます。
収集したデータは、今後のコンテンツ制作やマーケティング戦略の立案に活用可能です。その結果、視聴者のニーズや興味に合わせたコンテンツを提供できるようになり、チャンネルの成長と視聴者満足度の向上につながります。
採用活動企業プロモーション
採用活動における企業プロモーションでは、YouTubeのインタラクティブ機能が非常に効果的なツールとなります。動画を通じて自社の文化や価値観を視覚的に伝えられるため、求職者とのエンゲージメントを深めることが可能です。
例えば、社長や社員が会社のビジョンや職場環境についての質問に答える形式の動画を制作すれば、求職者は自分の興味に応じた情報を得られます。
加えて、特定の部署や業務内容の詳細を知ることができるリンクを設置すれば、求職者は自分に合った職場かどうかを判断しやすくなります。
ほかにも、クイズ形式で企業の理念や福利厚生について学ぶコンテンツを作ってみるのもおもしろいでしょう。楽しみながら企業理解を深められるため、求職者の関心を引くことができます。
このような双方向のコミュニケーションは、企業と求職者のミスマッチを減らし、より効果的な採用活動につながります。
教育トレーニング
インタラクティブ機能は、社員教育やトレーニングプログラムなど教育分野にも活用可能です。視聴者が能動的に参加できれば、理解・関心が深まり、学習効果を高めることにつながるでしょう。
例えば、研修内容の確認クイズを動画内に挿入することで、視聴者は学んだ内容を即座に復習し、理解度を確認できます。
また、選択肢に応じて異なる解説が表示される形式にすれば、視聴者の理解度や興味に合わせて個別化された学習体験を提供することも可能です。
さらに、実際の業務シナリオをシミュレーションする動画を制作し、視聴者に適切な対応を選択させることで、実践的なスキルを身に付けることができます。
教育トレーニングにおけるインタラクティブ機能の導入は、受講者のモチベーション向上や学習効果の最大化につながるはずです。
インタラクティブ機能を活用する際のポイント
YouTubeのインタラクティブ機能で得られる効果は大きく、さまざまな場面で活用できますが、注意すべきポイントもいくつかあります。
インタラクティブ機能を最大限に活用するためにも、ここで紹介する3つのポイントをぜひ押さえておきましょう。
ユーザー体験を考慮する
インタラクティブ機能を活用する際は、常にユーザー体験を最優先に考える必要があります。
選択肢が多すぎたり、見にくかったりすると、視聴者が興味を失うリスクがあるため、シンプルで直感的に判断できるような設計が重要です。
また、動画の流れを妨げないよう、インタラクティブな選択肢を提供するタイミングにも気を付けましょう。
例えば、重要な情報が伝えられている最中に選択肢を表示すると、視聴者の集中を妨げる可能性があります。
また、YouTubeはスマートフォンで視聴されることが多いため、モバイルでの使い勝手を十分に考慮することも大切です。小さな画面でも操作しやすいデザインや、タップしやすいボタンサイズを心がけましょう。
動画の公開前には、ユーザーテストの実施をおすすめします。実際の視聴者の反応を確認し、必要に応じて調整を加えることで、より効果的なインタラクティブコンテンツを制作できます。
コンテンツの一貫性を保つ
インタラクティブ要素を採り入れる際は、コンテンツの一貫性を保つことが重要です。インタラクティブ要素が多過ぎると、動画の主旨がわかりにくくなる恐れがあります。
動画のテーマやメッセージがぶれないように注意し、コンテンツ全体の流れをサポートする形でインタラクティブ要素を取り入れることが大切です。
例えば商品紹介動画の場合、製品の特徴を説明する流れのなかで関連情報へのリンクを提供するなど、コンテンツの文脈に沿ったインタラクティブ要素を選択しましょう。
これにより、視聴者の理解を深めることができ、より効果的なメッセージ伝達が可能になります。
効果測定を行いコンテンツを最適化する
インタラクティブ動画の効果を最大化するには、定期的な効果測定によるコンテンツの最適化が不可欠です。
効果測定で視聴者の反応データを分析すれば、動画の構成や選択肢の内容を改善していくことができます。
例えば、クリック率の低い選択肢は、より魅力的な内容や表示方法に変更する必要があるでしょう。
ほかにも、A/Bテストの実施も効果的です。異なるインタラクティブ要素をテストし、どの要素が最も効果的かを分析することで、より高いエンゲージメントを生み出すコンテンツの制作ができます。
視聴者のニーズに合ったインタラクティブ体験を提供するためにも、リリース後の効果をしっかり測定し、定期的に改善を行ないましょう。
まとめ
YouTubeのインタラクティブ機能は、視聴者とのエンゲージメントを深めるための効果的なツールです。
カード機能や終了画面機能を活用することで、チャンネル登録やほかの動画視聴、外部サイトへの誘導などが可能になります。
効果的に活用するためのポイントは、適切なタイミングでの表示、魅力的なコンテンツの提供、視聴者のニーズに合わせた誘導です。
これらを意識しながらインタラクティブ動画を制作し、より魅力的なYouTubeチャンネルを構築しましょう。
Shibuya Movieでは、プロフェッショナルな制作支援と最新のインタラクティブ技術を組み合わせたサービスの提供、ご提案を行なっています。より高度なインタラクティブ動画制作をお考えの方は、以下より気軽にお問い合わせください。
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