映像制作・動画制作のコラム
2022年2月25日
動画広告の視聴完了率はどれくらいが適切?視聴完了率に対する正しい考え方
動画広告を出稿するとついて回る「視聴完了率」。気にかけている方も少なくないのではないでしょうか。本記事では視聴完了率からわかることや指針としての平均値、そして視聴完了率を向上させやすい動画の特徴などに触れ、視聴完了率の正しい捉え方について徹底解説します。
視聴完了率の定義をまずは理解しよう
視聴完了率とは、動画の再生数の中で動画が最後まで完全に視聴された割合を指します。一般的に視聴完了率が高いほど成功した動画だと言われ、動画広告において、成功した動画広告か否か判断するための指標として捉えらることが多いようです。
例えば、視聴回数が多くても動画が最後まで視聴されていなければ、動画広告の目的達成に至っていない動画と判断できます。視聴完了率を正しく把握することで、動画の導入部の見直しをするなど、対策をとることができます。
動画広告の平均視聴完了率はどれくらいなのでしょうか?
テキストや静止画に比べて多くの情報を伝え、視聴者の関心を引きやすいと言われる動画広告であっても、視聴完了率の平均は1%台に留まっているのが現状であり、全般的に動画広告は離脱されやすい傾向にあります。特にFacebook広告では、開始3秒の時点で7割以上が離脱しているという統計も発表されています。
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短ければいいわけでもない!?平均視聴完了率に関する興味深いデータ
動画広告全般の傾向として、動画の途中で離脱されやすい傾向にあると上述しました。だとしたら、広告動画をより短くすれば平均視聴完了率が上がるのかといえば、単純にそういうわけでもありません。もちろん平均視聴完了率は、動画の長さで異なりますが、Google社とMondelez社の調査によると最も平均視聴完了率が高いのは「30秒広告」と言われているのです。
「30秒広告」と結論づけたGoogleとMondelez社のと共同で動画広告尺の比較実験では、Mondelez社のクラッカーのブランド「Honey Maid」の広告として、スキップ可能なTrueView用に15秒、30秒、それ以上の3種類の尺の動画広告を用意し公開しました。そして広告に対する視聴者の反応として、「視聴者はどの広告を選んで視聴するのか(どの尺の動画広告を視聴したか否か、どれくらい継続して動画を視聴したか)」と「Google BrandLiftを用いて、各動画広告がブランド好意にどのような影響をもたらしたか」を調べました。その結果とともに次のような考察が述べられています。
一般的に視聴完了率を高めるためには短尺の動画が推奨されます。しかしこの実験で視聴完了率を比較すると、最短の15秒がもっとも低く、30秒版と長尺版の方がより長く多く視聴されおり、15秒版と比較すると30%も高いという結果でした。さらに30秒版は一番スキップされにくく、15秒版がもっともスキップされていたということも見受けられました。このことから、長尺でも高い視聴完了率を期待することは可能であることがわかります。
動画広告の目的に応じて動画の尺を決めることが、視聴完了率を向上させる
15秒の動画広告よりも30秒の動画広告の方が視聴完了率が高いという例を挙げましたが、この結果には理由があります。Mondelez社のクラッカーの動画広告として制作された3種の動画は物語性の高い内容でした。そのため、15秒ではストーリーを展開させるためには物足りなく、30秒やそれ以上の尺で複雑なストーリー構成の深みや広がりが加わることで、視聴者とのより深い関係性が生まれたと考えられます。30秒が推奨されるロジックとしては、「30秒は長尺ではないけれど、より深みのあるストーリーで視聴者を引き込むことに十分な尺である。つまり視聴者の関心を維持するのに適した簡潔さがありながらも、記憶に残る印象を与えるために最適な長さだと考えられる。」と記されています。
一方で、15秒の動画は物語を展開するには不十分ですが、3種類の中で唯一、非常に高い広告想起を見ることができました。この結果から短尺のフォーマットは、認知を高め、記憶にも残りやすく、検索などのアクションを促せる可能性があることがわかります。
つまり、認知拡大を目指すブランドにとって、短尺広告は効果的かつ効率的であり、すでに広く認知されているブランドであれば、視聴者の好感度を上昇させるためには長めのストーリーが効果的と言えそうです。
まとめ
視聴完了率を一つの判断材料として正しく捉え、動画の目的に即した動画の尺を選択することが、視聴完了率の上昇につながると言えるでしょう。それぞれの目的に応じて尺を設定してみてはいかがでしょうか。
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