映像制作・動画制作のコラム
2021年9月17日 最終更新日:2025年12月17日
動画制作をフリーランスに依頼するメリット・デメリットとは?費用相場や外注時のチェックポイントも紹介

動画制作を外部へ依頼する場合、主に「動画制作会社に依頼するケース」と「フリーランスのクリエイターに依頼するケース」があります。
一般的には、フリーランスに依頼する方が費用を抑えられるというイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょうか?
本記事では、フリーランスへ動画制作を依頼する際のメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
さらに、判断に役立つ情報として、
- ●フリーランスに依頼する場合の注意点
- ●外注時に確認しておきたいチェックポイント
- ●気になる料金相場の目安
についてもご紹介していきます。
最後には、費用を抑えるコツや外注時のポイントにも触れていますので、予算を意識しながら動画制作を検討している方にとって、参考になる内容になっています。
目次
そもそもフリーランスとは?
フリーランスのクリエイターと一口に言っても、その経歴やスキルは様々です。
中でも多いのが、もともと映像制作会社に所属していた人が、独立して個人事業として動画制作を受注しているというパターンです。
その中でもCM制作をしていたとか、TV番組のディレクターだった、アニメーションが得意、撮影が得意など個々のスキルは様々です。
また、最近よく見受けられるケースでは、動画制作会社での職務経験はなくとも自分で機材を揃え、YouTubeなどに投稿する作品を作りながらノウハウを蓄積し、「動画制作します」とゼロから事業を始めるパターンの方です。
素晴らしい作品を多く作った人もいれば、失礼ながら素人に毛が生えた程度の人もいるので、玉石混淆の状態です。つまり、フリーランスに発注する際には、前歴や過去の作品をきちんとチェックすることが最重要と言えます。
動画制作をフリーランスに依頼するメリット

はじめに、フリーランスに動画制作を依頼することのメリットについて解説していきます。
まず思い浮かぶのは「低価格~依頼できる」という点かもしれませんが、それ以外にも見逃せないメリットがあります。
この機会に、フリーランスへの依頼についての理解を深めていきましょう。
- ●コストを抑えられる
- ●一貫性があるため、制作がスムーズ
- ●目的に応じた部分的な依頼が可能
コストを抑えられる
フリーランスは自前の機材や編集ソフトを使って、撮影から編集までを一人で完結できることが多く、外部スタッフの費用がかからないため、制作コストを抑えることができます。
一貫性があるため、制作がスムーズ
企画から編集まで一人のクリエイターが担当することで、イメージのズレが少なく、スムーズな進行が期待できます。意思決定が早く、打ち合わせや修正対応などのコミュニケーションも円滑です。
また、技術的な可否もその場で判断できるため、制作開始までのリードタイムが短く済むのも魅力のひとつです。
目的に応じた部分的な依頼が可能
撮影のみ、編集のみなど、必要な工程だけを選んで依頼できるため、効率的な制作や柔軟な対応が可能です。予算や目的に合わせて柔軟に対応できるのが、フリーランスへの依頼の大きな魅力です。
動画制作をフリーランスに依頼するデメリット

今度は、動画制作をフリーランスに依頼する際のデメリットについてご紹介します。
あらかじめデメリットを理解しておくことで、事前に対策を講じることができ、トラブルの回避にもつながります。
マイナスに捉えるのではなく、リスクを知ったうえで上手に活用していきましょう。
- ●納期の遅れやトラブル
- ●廃棄リスク
納期の遅れやトラブル
複数のクリエイターがいる動画制作会社であれば、万が一その担当者に何かあっても他の担当者がリカバリーできますが、フリーランスはそうはいきません。
病気や身内の不幸などでクリエイター自身が稼働できなくなると、納期の遅れなどのトラブルにつながります。
廃業リスク
フリーランスは事業の継続も自由なため、廃業リスクがあります。
動画の修正や追加依頼、活用方法の相談など、継続的な関係を築きにくい面もあるため、長期的な運用を前提とする場合は慎重な検討が必要です。
動画制作をフリーランスに依頼する場合の3つの注意点
動画制作会社よりも費用を抑えられる場合があるため、フリーランスへの依頼を検討する方も多いでしょう。ここでは、先述のデメリットに加え、代表的な3つの注意点について、もう少し詳しく解説していきます。
- 1.個人のスキルにムラがある
- 2.依頼できる作業が限られる
- 3.アフターケアを受けられない
1.個人のスキルにムラがある
1つ目の注意点は、動画制作者のスキルによってクオリティが大きく左右されることです。
動画制作会社では、各工程をプロフェッショナルなスキルを持つスタッフが分担して仕上げる体制が一般的ですが、フリーランスの場合は基本的に一人で全工程を担当します。
そのため、すべての作業に高いスキルが求められる動画制作において、個人でクオリティを担保するのは容易ではありません。動画の内容や難易度にもよりますが、期待した仕上がりにならなかったというケースも少なくないのが現状です。
安価で依頼できる点は魅力ですが、品質面でのリスクもあることを念頭に置いておく必要があります。
2.依頼できる作業が限られる
2つ目は、撮影や声入れを要する動画制作は依頼できることが少ないということです。
動画を制作するにあたって、外部の演者やモデルを起用したり、ナレーションを入れたりする場合、演者や撮影スタッフをオーガナイズする必要があります。
しかし、フリーランスで動画制作業務を請け負っている個人で、それに対応できる人は非常に少ないというのが現状です。
ある程度ボリュームや人員的なコストがかかる動画を制作したい場合には、動画制作会社への依頼が安心です。
3.アフターケアを受けられない
最後の3つ目の注意点は、動画制作後のアフターケアを期待できないことです。
動画制作会社に依頼した場合には、出来上がった動画の気に入らない部分の修正や、納品後に発生するさまざまな事柄に柔軟に対応してもらえることが多いです。これは、制作会社が一定の体制や業務フローを整えており、クライアントとの長期的な関係構築を重視しているためです。
一方で、フリーランスに依頼する場合には、納品後の修正対応やアフターケアがほとんど期待できないこともあります。フリーランスは一人で業務をこなしていることが多く、次の案件に移ってしまうと対応が難しくなるケースもあるためです。
制作後のフォロー体制も重視したい場合には、動画制作会社への依頼が安心です。
動画制作を外注するときのチェックポイント

ここでは、質の高い動画を外注する際にチェックしたい3つのポイントをご紹介します。
フリーランスに限らず、初めて動画制作を依頼する方にとって特に重要な内容ですので、確認しておきましょう
- 1.予算と納期を明確にする
- 2.動画制作の目的を決めておく
- 3.継続依頼の条件を確かめる
予算と納期を明確にする
動画制作を外注する際、まず押さえておきたいのが「予算」と「納期」の明確化です。
これらは動画のクオリティや制作体制に直結するため、曖昧なまま進めてしまうと、完成後に「思っていたものと違う…」という事態にもなりかねません。
まずは、動画の目的や尺(長さ)、テイストなどを整理したうえで、適切な予算と制作期間を設定しましょう。そのうえで、見積もりや契約の段階で、設定した条件を制作会社にしっかり伝えることが大切です。
「予算が限られている」「短納期で仕上げたい」といった希望がある場合も、事前に共有することで、現実的な提案やスケジュール調整が可能になります。
動画制作の目的を決めておく
動画制作を外注する際は、まず「何のために動画を作るのか」という目的を明確にしておくことが重要です。
目的がはっきりしていれば、制作会社に方向性を伝えやすくなり、「サービスの特徴をわかりやすく紹介したい」といった具体的な要望もスムーズに共有できます。
また、社内で制作の進捗を共有する際にも、目的が定まっていることで認識のズレが生まれにくく、関係者間の連携もスムーズになります。
動画は「商品の知名度を上げたい」「採用活動を強化したい」など、目的達成のための手段ですので、制作前に動画の方向性をしっかりと決めておくことが、大切なのです。
継続依頼の条件を確かめる
動画制作を外注する際、一度きりの依頼で終わる場合でも、「継続依頼」の可能性について事前に確認しておくことをおすすめします。
継続して同じ制作会社に依頼することで、動画のテイストやブランドイメージに統一感が生まれ、視聴者に一貫した印象を与えることができます。
また、継続的な取引を通じて、制作会社との信頼関係が深まり、やり取りもスムーズになります。
現時点で継続の予定がなくても、契約や見積もりの段階で条件を明記しておくことで、将来的に依頼を検討する際の判断材料になります。柔軟な対応や提案を受けやすくなる点でも、確認しておく価値は十分にあるでしょう。
動画制作をフリーランスに依頼する際の料金相場
フリーランスに依頼する際の料金はケースバイケースですが、1つの目安としては動画制作会社に依頼する際の1/3〜1/2程度の価格で依頼できる場合がほとんどです。
デメリットや注意点はもちろんありますが、低コストで試してみたいという場合などにはおすすめと言えます。
以下、フリーランスに依頼する際の具体例と相場です。あくまでも参考価格としてご認識ください。
| 動画種別 | 動画の長さ(完成尺) | 料金相場 |
|---|---|---|
| アニメ動画制作 | 3分程度 | 10万円~ |
| YouTube動画広告制作(※撮影・編集) | 5分程度 | 15万円~ |
| YouTube動画広告制作(※編集のみ) | 5分程度 | 3万円~ |
動画制作を依頼するなら?フリーランスを選ぶ際の3つのポイント

フリーランスに動画制作を依頼する際、どんな視点で選べばよいのでしょうか?動画制作会社との違いも踏まえながら、選ぶ際に押さえておきたい
- 1.コミュニケーションの円滑さ
- 2.実績の豊富さ
- 3.マーケティング知識の深さ
コミュニケーションの円滑さ
フリーランスに動画制作を依頼する際は、スムーズなコミュニケーションが取れるかどうかが非常に重要です。
企業と違い、個人で対応するため、意思疎通のズレがそのまま制作物に影響することもあります。動画の目的やターゲットを正確に理解してくれるか、急な修正依頼やスケジュール変更にも柔軟に対応できるかを事前に確認しましょう。
打ち合わせでは、実際に話してみて、こちらの要望に対してどれだけ親身に対応してくれるかを見極めることが大切です。フリーランスならではの機動力と柔軟性を活かすためにも、信頼できるコミュニケーション力を持つ相手を選びましょう。
実績の豊富さ
フリーランスに動画制作を依頼する際は、これまでの制作実績を丁寧に確認することが欠かせません。
個々のスキルや経験には大きな差があるため、過去の納品物からクオリティの安定性や得意ジャンルを見極める必要があります。特に、自分が依頼したいジャンルに近い事例があるかどうかは、仕上がりのイメージを掴むうえで大きなヒントになります。
事例を通して、制作スタイルや表現の方向性も見えてくるでしょう。
実績は、単なる成果物以上に、その人の対応力やクリエイティブの視点を知る手がかりにもなります。安心して任せられるかどうかを判断するうえで、重要な材料となるのです。
マーケティング知識の深さ
動画をマーケティングに活用する場合、制作スキルだけでなく、マーケティングに精通しているかどうかが重要な判断ポイントになります。
ターゲットへの効果的なアプローチ方法や配信戦略まで考慮したうえで、成果につながる動画を制作できるフリーランスは、実はそれほど多くありません。
もしプロモーションや集客を目的とした動画であれば、マーケティングの知識が豊富なフリーランスを選ぶことで、より安心して任せられるでしょう。
ただし、戦略設計からしっかり取り組みたい場合は、専門チームを持つ動画制作会社の方が適していることもあるため、目的に応じて最適なパートナーを見極めましょう。
動画制作の費用を抑えるコツ
コストがかかりやすい動画制作ですが、ちょっとした工夫で費用を抑えることができます。ここでは、予算を抑えたい方に向けて、4つのポイントをご紹介します。
- 1.フリー素材を使う
- 2.動画のイメージを固めておく
- 3.相見積もりを取る
- 4.内製化を検討する
フリー素材を使う
動画制作において、BGMやイラスト、効果音などの素材をすべてオリジナルで用意すると、制作費が大きく膨らむ可能性があります。
そこで活用したいのが、商用利用可能なフリー素材です。誰でも無料で使える素材をうまく取り入れることで、コストを抑えながらも高品質な動画を制作することが可能になります。
ただし、フリー素材には著作権や利用規約が定められている場合があるため、使用前に必ず確認することが重要です。特に商用利用の場合は、ライセンスの範囲をしっかり把握しておきましょう。
こちらは、フリー素材を取り入れることで、制作費を抑えながら完成度を高めた事例です。
■日榮新化株式会社様:資源循環プロジェクトのPR映像
動画のイメージを固めておく
動画制作では、目的や内容、尺(長さ)などのイメージをあらかじめ明確にしておくことが重要です。これにより、制作途中での方向性のズレや修正が減り、追加費用が発生しにくくなり、結果的に全体のコストを抑えることにつながります。
社内でシナリオやストーリーボードの作成が可能な場合は、事前に準備することでイメージが伝わりやすく、企画構成にかかる費用を削減することができます。
一
「上手くイメージを伝える自信がない」という場合でも大丈夫!企画段階から無料でサポートしてくれる制作会社に依頼するのも一つの方法です。プロの視点で整理された企画は、制作が効率化されるため結果的にコスト削減につながります。
相見積もりを取る
動画制作をフリーランスに依頼する際は、複数人から相見積もりを取ることをおすすめします。同じ作業内容でも提示される料金には差があるため、比較することでコストを抑えやすくなります。
ただし、価格だけで判断するのは危険です。安くても動画の品質が低ければ意味がありません。比較する際は、料金だけでなく納期、修正回数、過去の実績やポートフォリオも確認しましょう。これらを総合的に見て、コストパフォーマンスの高いフリーランスを選ぶことが重要です。
内製化を検討する
動画制作を部分的にでも内製化することで、外注費を削減できるため、一度社内で検討してみるのもよいでしょう。
特に、専門的なスキルを必要としないシナリオ作成や簡単な撮影、編集などは自社で対応するのも一つの方法です。
こうした工程を社内で担えば、コストを抑えつつスピード感のある制作が可能になります。ただし、内製化には人材や機材の確保、担当者の工数増加といった課題も伴うため、どこまでを内製化し、どこから外注するかを見極めることが重要です。
内製化の具体的なメリット・デメリットについては、次の項で詳しく解説します。
動画制作を内製化するメリット・デメリット

メリット
動画制作を内製化する最大の利点は、納期や品質を自社の都合に合わせて柔軟に調整できる点です。
外注では難しい細かな修正やスケジュール変更にも迅速に対応でき、自社のブランドイメージやメッセージを反映しやすくなります。
また、制作を重ねることでスキルやノウハウが社内に蓄積され、将来的にはより高品質な動画を効率的に制作できる体制を構築できます。
こうした知見はマーケティングや採用活動など幅広い分野で活用でき、長期的なコスト削減にもつながります。
デメリット
動画制作を内製化する場合、最も大きな課題は時間とコストです。
撮影機材や編集ソフトの導入といった初期投資が必要なうえ、撮影・編集・素材作成など多くの工程に労力を割かなければなりません。
その結果、コア業務に充てるリソースが圧迫されるリスクがあります。また、動画制作には専門的な技術や知識、デザインセンスが求められるため、経験が浅いうちはプロの制作会社と比べてクオリティに差が出やすい点もデメリットです。
こうした要素を踏まえ、内製化を検討する際は、社内体制や目的に応じた慎重な判断が求められます。
動画制作を依頼・外注するなら映像制作会社がおすすめな3つの理由
フリーランスのクリエイターに動画制作の発注を検討する大きな理由として、フリーランスと比較したときに映像制作会社の料金が高いと感じるためだと思います。
しかし、映像制作会社の料金には理由があります。
しっかりとした制作管理体制を作り、クリエイターがお客様の要望を高度な次元で表現し、整備されたインフラで作品を実現させる、そのための料金設定になっているのです。
さいごに、映像制作会社への依頼をおすすめする代表的な3つの理由をご紹介します。
- 1.企画力・構成力に期待できる
- 2.撮影技術が優れている
- 3.編集のクオリティが高い
企画力・構成力に期待できる
動画制作会社では映像を撮影する前から、企画をつめ、完成時の構成をあらかた決めていることがほとんどです。そのため必要な素材を効率よく撮影することができスピーディーで無駄のない対応に期待できます。
撮影技術が優れている
映像制作会社の専門のカメラマンは対象を様々なアングルで撮影したうえで、もっとも効果的にアピールできるように瞬時に対応することができます。実績を積んだプロならではの技術があるため、対象物の魅力を最大限引き出すことができます。
編集のクオリティが高い
フリーのソフトを使用した簡単な動画編集であれば誰でもできる時代です。しかし、動画編集に特化したプロは高機能な編集ソフトを使いこなし、最初から最後まで飽きさせないクオリティの高い映像に編集することができます。
まとめ
フリーランスに依頼する場合のメリットやデメリット、価格相場などご紹介しました。
使い方次第でとても上手くいくケースもたくさんありますが、せっかく費用をかけて動画・映像制作を行うのであれば、制作目的や解決したい課題などに応じて、映像の企画・提案から行う映像制作会社に依頼することの方が総合的なメリットが大きいのではないでしょうか。
さいごに、動画制作の費用を抑えるコツについても触れましたが、予算を抑えるためには相応の負担やリスクがあることも事実です。
Shibuya Movieでは、映像制作の企画設計から撮影・編集・納品まで、ワンストップで対応可能な体制を整えています。「予算は抑えたい!でもクオリティは担保したい!」という方は、ぜひお気軽に弊社までお問い合わせください。
初めての映像制作の方にも、ご不安なくご利用いただけるよう制作の流れやご活用方法まで、
丁寧にご案内させていただきます。お客様の映像制作のゴールを達成するため、
企画〜撮影、完成まで専任チームが伴走いたします。



