映像制作・動画制作のコラム
2020年8月11日
スローモーション・ファストモーションで見せる動画制作のコツと事例をご紹介
最近ではiPhoneなどの高性能スマホでもスローモーションやファストモーションでの撮影が可能になり、それらを利用した面白い動画をSNSに投稿することがティーン世代のトレンドになっています。TikTokやインスタグラムでバズる動画を制作するにはどうすればよいか、またスローモーションやファストモーションをうまく使うにはどうすればよいかお悩みの方に、今回はスローモーション及びファストモーションの有効な使い方や、それらの機能を上手に使った実際の事例を紹介していきます。
スローモーション、ファストモーションの使途
まずはスローモーション及びファストモーションがよく使われるシチュエーションや、一般的な使途を紹介します。まず一つ目は、TikTokなどで大人気になっているダンス動画でのファストモーションの使い方です。実際のスピードよりも遅くした音楽に合わせて踊り、その素材を編集で通常速度に戻して使うことで、通常の音楽に合わせて踊ったときよりも動きにキレがでて上手に見えたり面白い動きに見える動画を制作することができます。
この動画を制作する際のポイントは、ポーズからポーズへの間の動きを早くしたり遅くしたりすることです。そうすることで、通常速度に戻したときに、リズムには合っているけど通常ではありえないような面白い動きの仕上がりにすることができます。
二つ目は、説明や解説動画を制作しているときについ長く話し過ぎてしまったり、余計なエピソードなどを加え尺が大幅に長くなってしまったときに使うファストモーションです。そうした部分をカットするのではなく、注釈をテロップなどで加えながら敢えてファストモーションで進めると、その状況も踏まえて少し滑稽な面白さを演出することができます。
三つ目は、作る系の動画で繰り返しの作業が必要なシーンなどで使うファストモーションです。この場合はカットせずにファストモーションで見せることで、実際の作業量が視聴者にわかりやすくなる効果があります。レクチャー系など、あとあと視聴者による再現性の高さも要求されるような動画の場合には、ファストモーションで実際の作業量を見せることが効果的です。
四つ目は、ダンスなどの運動系のレクチャー動画で使用するスローモーションです。素早く早い動きはなかなか真似しづらかったり、そもそもどう動いているのかわからないこともあります。その時に、出演者がゆっくり動いてみせる方法もありますが、そうすると通常の速度で動いた時と体重のかかり方が違ったり、厳密には実際と違う動きに見えてしまうことがあります。そのような懸念をなくし正確な情報を伝えるという意味でもスローモーションは効果的です。
最後は、実験系の動画で使用するスローモーションです。実験によって風船が破裂する瞬間やペットボトルから液体が噴射する瞬間はスーパースローで見るとなぜか気持ちのいいことが多いですよね。そうした決定的瞬間をスローで抑える方法はテレビなどでも一般的に使われる技法です。
事例紹介
ファストモーションで面白いダンス動画
https://www.youtube.com/watch?v=Lid2OKC6QKU
敢えて人混みで撮影することで、ダンサーと行き交う人の速度のギャップが浮き彫りになり不思議なダンス映像に仕上がった、まさにお手本のような動画です。ファストモーションやスローモーションを使って面白い映像を作りたいときは、周りの環境や速度の違いが明らかになるような仕掛けを意識するとよいでしょう。
着弾の瞬間
https://www.youtube.com/watch?v=RiyOCUDiY84
拳銃の弾丸が着弾する瞬間をスローで捉えた映像集です。肉眼では絶対に捕えきれない瞬間をスローで見るのは、不思議と気持ちいいものです。
まとめ
スローモーションとファストモーションを使う上で重要なのは、なんといっても速度のギャップです。速いものを遅くしたり、遅いものを速くしたり、速さのギャップを演出したり・・・。速度を変化させ小気味好い映像を制作するカギは、そうした意識をもって工夫に取り組むことにあると言えるでしょう。