映像制作・動画制作のコラム
2020年8月4日 最終更新日:2025年5月12日
ハウツー動画とは?メリットや作り方の流れ、制作時のポイントについて解説
情報を得る手段として、動画視聴が習慣化しているという方は多いのではないでしょうか?短時間で多くの情報を収集できる動画は、文章だけの説明よりもずっと便利でわかりやすいからです。
ハウツー動画であれば、サービスの説明や手順についても、商品の良さや使い方が一目瞭然ですし、その活用の幅は多岐に渡ります。まだ自社でハウツー動画を活用していない場合やもっと活用シーンについて知りたいという方にはおすすめの内容になっています。
この記事では、そんなハウツー動画の作り方の流れやポイント、そして実際の活用事例について詳しく解説していきます。
ハウツー動画とは
ハウツー動画とは、商品やサービスの使い方、会員登録の手順などをわかりやすく説明する動画のことです。
テキストや画像だけでは伝わりにくい情報を、映像やナレーションを使うことで視覚的に理解しやすくできるため、近年では動画で情報を得る人が増えており、ハウツー動画は広く普及しています。
特に、製品の組み立てや料理のレシピ動画は人気が高く、視覚的に手順を追うことで、初心者でも簡単に理解できるため、便利なツールとして多くの人に活用されています。
企業にとっても顧客サポートの一環となるため、顧客満足度の向上に寄与しています。
このように、ハウツー動画は情報伝達の手段として非常に効果的であり、今後もますます重要な役割を果たしていくことでしょう。
ハウツー動画を制作するメリット
さっそくですが、ハウツー動画を制作することで企業が得られるメリットを4つ紹介します。
複雑な情報をわかりやすく伝えられる
動画は、テキストや画像よりも、一度にたくさんの情報を伝えることができるため、複雑な情報をわかりやすく伝えるのに最適です。
例えば、作業や操作の手順を説明するときなど、動画ならテロップやアニメーションを使用することで、見ている人が実際の使い方を具体的にイメージすることができます。
また、視聴者が一時停止などでペースを調整できる点も動画の大きな魅力です。
このように、動画を活用することで視聴者は自分のペースで情報を吸収でき、より効果的に学ぶことができます。
顧客満足度の向上につながる
顧客満足度の向上には、実はハウツー動画が大きな役割を果たしています。
商品やサービスの使い方を調べるときに、1つ1つ説明書を読むことは時間と手間がかかりますが、動画であれは短い時間で簡単に理解できるため、利用者が感じるメリットは非常に大きいのです。
特に、トラブルが発生した際に、従来のように電話で問い合わせる必要がなく、動画を見て自主的に解決できることは大きな利点です。
顧客にとっては迅速かつ効率的に問題を解決でき、企業にとっても顧客の信頼獲得につながるため、ハウツー動画の活用は非常に有効です。
コスト削減・業務効率化が期待できる
ハウツー動画の活用は、企業にとってコスト削減と業務効率化の両面で大きな効果が期待できます。
顧客が動画を通じて商品やサービスの使い方を理解することで、お問い合わせの件数が減少し、人件費の削減が見込めます。
さらに、ハウツー動画を社内研修に利用することで、従業員のスキルアップが図られ、業務の効率化が進みます。
このように、ハウツー動画は企業全体の生産性が向上する有力なツールとなるのです。
動画SEOによるアクセス増加が見込める
動画はGoogleの検索結果にも表示されるので、検索からのアクセスが増えやすくSEO対策にも非常に有効です
特にハウツー動画は人気があるため、動画コンテンツを効果的に活用することで、アクセス数の増加が見込めます。
さらに、動画を見た人が「この会社は役に立つ情報を提供している」と感じることで、信頼が高まり、顧客との関係強化にもつながるのです。
ハウツー動画の活用シーン
ハウツー動画には「商品・サービスのマニュアル」「社内研修」「レシピなどの手順紹介」という大きく3つの活用シーンがあります。
それぞれの内容について詳しく紹介していくので是非参考にしてください。
商品・サービスのマニュアル
ハウツー動画は、商品やサービスの使い方を説明する最も一般的な方法です。
最近ではQRコードを商品のパッケージに表示するなど、様々なところで気軽に動画が視聴できるような工夫がされています。
商品を購入する際に、事前に使い方を知ることで消費者は安心して購入を決断できますし、購入後のアフターサポートとしてハウツー動画を提供することで、顧客満足度の向上も期待できます。
<マニュアル動画の例>
社内研修
社内研修において、業務マニュアルを解説するハウツー動画は非常に効果的です。多くの企業が研修を動画視聴にシフトしており、その利便性と効率性が注目されています。
例えば、新入社員の教育や新業務の導入時に活用することで、従業員の理解度を高めることに効果的ですし、一度作成した動画は繰り返し使用できるため、教育コストの削減にもつながります。
このように、ハウツー動画を活用することで効率的な研修が可能となり、企業全体の生産性向上にも寄与しているのです。
<研修動画の例>
レシピなどの手順紹介
ハウツー動画は、料理のレシピや会員登録手続きなど、手順紹介において非常に役立ちます。
最近では、料理のレシピを1~2分にまとめた動画が人気となっていますし、オンライン手続きのサービスでもマニュアル動画がセットで視聴できることが多くなっています。
料理のレシピなど手順が複雑な場合、実際の調理手順を映しながらわかりやすく説明できるハウツー動画は、ぴったりなツールなのです。
また、手順を見ながら自分の手元で同時に作業を進めることができるため、利用者にとっては大きな助けとなります。
<レシピ動画の例>
【5ステップ】ハウツー動画制作の流れ
実際にハウツー動画制作を行う際の流れについて、5つのステップに分けて解説していきます。
動画制作の流れについてはこちらの記事でも詳しく解説していますので、合わせて参考にしてみてください。
関連記事:
動画・映像制作を外注する際のスケジュールや流れ、工数を短縮するコツを解説
1.目的とターゲットを設定する
動画制作の成功には、明確な目的とターゲット設定が不可欠です。
「サービスの特徴をわかりやすく伝えて認知度を高めたい」など目的がはっきりしていると、伝えたいメッセージが一貫し、視聴者に効果的に伝わります。
また、ターゲットを明確にすることで、その視聴者層に響く内容やスタイルを選ぶことができ、視聴者の関心を引きやすくなります。
目的やターゲットが決まったら、内容を決める前に公開するプラットフォームもぜひ考慮しておきましょう。
2.テーマと内容を決める
動画のテーマと内容を決める際には、ターゲットにとって有益かどうかを基準にすることが重要です。
紹介する商品やサービスの特徴を整理し、役立つ情報を動画に盛り込みましょう。
例えば、初心者がターゲットの場合は基本的なことから丁寧に説明する内容にすることで、視聴者の理解を深めることができます。
視聴者にとって価値のある情報を提供することで、信頼を築き、リピーターを増やすことができます。
3.台本を作成する
動画の台本を作成する際には、設定した目的やテーマに沿って進めていきましょう。
台本を作成することで、全体の流れを把握し、効率的に撮影を進めることができます。
また、テキストだけでなく絵コンテを使用することで、視覚的にわかりやすくなり、撮影チーム全体の理解が深まります。
このように、スムーズな撮影や進行にはしっかりとした台本がかかせません。また、完成度の高い動画を制作するためにも重要な工程と言えます。
4.撮影・編集する
動画の撮影・編集を行う際には、まず必要な機材や場所を用意し、台本に従って撮影を進めます。
その際、当日のトラブルを防ぐために、撮影前に機材のチェックやリハーサルを行います。
撮影が完了したら、編集作業に移ります。
編集では、不要なシーンをカットし、テロップやBGMを追加して動画を魅力的に仕上げますが、視聴者の興味を引くために、テンポよくシーンをつなげることが重要です。
さらに、視覚効果や音声効果を適切に使用することで、動画の完成度を高めることができるでしょう。
5.公開する
動画の編集が完了したら、内容をしっかりチェックしてから公開しましょう。
ポイントは第三者のチェックと説明文のチェックです。
・第三者のチェック
知識がない人でも理解しやすい内容になっているか確認できるため非常に有効な手段です。
例)
別の社員に見てもらう等
・説明文のチェック
動画の説明文はとても重要な役割を果たしています。説明文は丁寧に書き、視聴者がどのような情報を得られるのかを明確に伝える文章にしましょう。
例)
キーワードを入れる・タイムスタンプを用意する等
このように、公開する際にも様々な工夫をすることで、視聴者の興味を引き、動画の効果を最大限に引き出すことが大切です。
ハウツー動画を制作する際のポイント
ハウツー動画制作の際は注意すべきさまざまなポイントがあります。
その中で、今回は下記の7つのポイントに絞って詳しく解説していきます。
これから制作を検討している方は、是非参考にしてください。
- ●視聴環境を考慮する
- ●レクチャーはノーカットを基本とする
- ●コーチ役の感想も入れる
- ●再現性の高さを意識する
- ●わかりやすい説明を心がける
- ●タイトルやサムネイルを重視する
- ●1本当たりの再生時間を短くする
視聴環境を考慮する
まずは大切なことは、「視聴される環境を考慮する」ということです。
現在、多くの視聴者がスマホやタブレットなどのモバイル端末を使用しており、小さな画面での視聴が主流となっています。
そのため、テロップのサイズや画角に注意を払うことが非常に重要です。
例えば、高齢者向けには大きめの文字を使用し、実演動画では手元が見やすいように撮影するなどの工夫をすることです。
このように、視聴者のことを考えて制作するように心がけましょう。
レクチャーはノーカットを基本とする
レクチャー動画のメリットの一つに、何度も見返せること、また不要な場面を自らスキップして視聴できる点があります。
そのため、カットは必要ありません。基本的には、工程毎にノーカットで手元を見せることが、視聴者にとって使いやすい動画となるのです。
また繰り返しが必要な作業の場合は、そのシーンを早回しにすることで、視聴者に正しいイメージを与えやすく、再現性の高い動画にすることができます。
コーチ役の感想も入れる
コーチ役の人物が登場し、レクチャーをするタイプの動画では、その作業をしている際に感じることや、注意していることを都度言葉にすることが大切です。
コーチ役の感想を動画に含めることで、視聴者に対してより親近感を与えることができ、視聴者の不安を取り除き、細かいニュアンスを伝える助けになります。
また、感想の中で統計的・経験的に間違いの多い箇所を伝えることも重要です。
再現性の高さを意識する
ハウツー動画の主旨は、視聴者がその作業を再現できるようにすることです。
いかにスタイリッシュでかっこいい動画を制作しても、視聴者がその作業を再現できなくては意味がありません。
演出や説明にCGを挿入した方がわかりやすければ挿入すべきですし、効果音を入れることで伝えやすくなるのであれば入れるべきです。
もっとも重要なことは、視聴者にわかりやすく、再現しやすい動画を意識することです。
わかりやすい説明を心がける
視聴者目線に立ったわかりやすい説明にすることも、ハウツー動画制作では重要です。
アニメーションを活用して視認性を高め、専門用語は丁寧に説明しましょう。
例えば、複雑な概念を図解で示すことで、視聴者が理解しやすくなります。
また、「よくあるお問い合わせ」から視聴者のニーズを分析し、動画制作に反映させることも効果的で、視聴者にとって理解しやすく、役立つコンテンツを提供することができます。
このように、視聴者の立場に立った工夫が、動画の質を向上させる鍵となります。
タイトルやサムネイルを重視する
視聴者に見てもらえるかどうかは、タイトルやサムネイルにも左右されます。
魅力的なタイトルやサムネイルにこだわり、まずは視聴者の目を引くことが大切です。
また、説明文には重要なキーワードを入れて、検索しやすいように工夫しましょう。
動画を再生してもらうためには、最初の印象が非常に重要なのです。
また、動画タイトルやサムネイルはSEO対策としても非常に効果的ですので、ぜひ工夫してみてください。
1本当たりの再生時間を短くする
ハウツー動画に情報を詰め込みすぎると、視聴者が必要なパートにたどり着きにくくなるため、1本当たりの再生時間を短くし、ニーズごとに小分けすることを意識しましょう。
また、動画が長くなる場合はチャプターに分けて見出しを付けることで、視聴者が見たい部分にすぐアクセスできるようにするのもおすすめです。
視聴者にとっては、必要な情報を効率的に得られる動画であることが何より大切なのです。
ハウツー動画の制作事例の紹介
最後に、ハウツー動画の事例を紹介しますので是非参考にしてください。
塩野義製薬株式会社様/ストレッチのハウツー動画
こちらは、腰痛にお悩みの方のためのハウツー映像です
特設サイトに掲載し、間違いのない方法で患者様にストレッチを行っていただくことを目的として制作されています。
・映像の特徴
「ご高齢の方でもわかりやすい」構成を意識し、画像を見ながら同時にエクササイズに参加できるようになっています。
また、ストレッチのハウツー動画ということで、リラックスしていただけるようなBGM・ナレーターを採用し、映像中の色味も特設サイトのトンマナに合わせるなど、統一感を意識しています。
まとめ
今回はハウツー動画制作について詳しく解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
特に、「ハウツー動画を制作する際のポイント」は、動画制作をするうえでもっとも基本となる考え方です。是非参考にしていただき、動画作りにお役立ていただければ幸いです。
ShibuyaMovieでも、わかりやすく再現性の高いハウツー動画の制作を行っております。制作を検討している方は是非お気軽にご相談ください。
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