映像制作・動画制作のコラム
2020年1月28日 最終更新日:2026年3月24日
かっこいいブランドムービーの作り方|おしゃれでユニークな動画事例も紹介

ブランドムービーといっても、その作り方や表現方法は実にさまざまです。
「かっこいい」「おしゃれ」「世界観重視」といったイメージはあっても、実際にはコンセプト設計から撮影・編集・音の演出まで、多くの工程が絡み合って一つの映像が完成します。
この記事では、ブランドムービーをマーケティングや広報に活用したい企業担当者の方に向けて、以下のポイントをわかりやすく整理しました。
【この記事のポイント】
- ●かっこいいブランドムービーを作るための6ステップ
- ●よくある失敗パターンと避けるためのポイント
- ●おしゃれ&ユニークなブランドムービー事例紹介
制作会社に依頼するメリットも紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
ブランドムービーとは?
ブランドムービーとは、企業やブランドが持つ理念・価値観・世界観を映像で表現するコンテンツです。ブランディングムービーやブランディング動画とも呼ばれ、商品の機能や価格、スペックといった直接的な情報ではなく、ブランドの「想い」や「哲学」を伝えることを目的としています。
短期的な購買促進よりも、中長期的にブランドへの理解や共感を深め、ファンや支持者を育成する役割が大きいのが特徴です。また、採用活動や社内浸透の場面でも、ブランドのカルチャーや価値観を共有する手段として活用されます。
企業のアイデンティティを映像で魅力的に伝えることで、ブランドの存在感を強化できるのがブランドムービーの最大の魅力です。
ブランドムービーと広告動画の違い

広告動画は、商品やサービスの機能・メリット・価格を分かりやすく伝え、購入や問い合わせといった短期的な行動を促すことを目的としています。構成も、キャッチーなコピーやベネフィット訴求、短尺での情報提示など「即効性」を重視するのが特徴です。
一方、ブランドムービーは企業の理念・世界観・価値観を映像で表現し、視聴者に“感じさせる”体験を提供することに主眼があります。商品の説明よりも、ストーリー性や映像のムード、余白のある演出を通じて共感や信頼を育て、ブランドへの理解を深めることが目的です。
つまり、広告動画が「売るための動画」であるのに対し、ブランドムービーは「ブランドを好きになってもらうための動画」と言えます。
かっこいいブランドムービーの特徴
かっこいいブランドムービーの特徴としては、以下のようなポイントがあります。
それぞれのポイントについて解説します。

世界観を一瞬で伝えるビジュアル設計になっている
ブランドムービーでは、映像全体に統一された色味やトーンを持たせることで、冒頭の数秒でブランドの個性や雰囲気をしっかりと表現します。
低角度や逆光、スローモーションなどの印象的なカメラワークを取り入れることで、映像に奥行きとドラマ性が加わります。さらに、1カットごとに写真のような美しい構図を意識することで、世界観の一貫性が高まり、ブランドのストーリーをより強く印象づける仕上がりになります。
音楽・SEが印象そのものを形づくっている
音の質感も映像の世界観と深く結びついています。静寂や低音、ミニマルなビートなど、選び抜かれた音楽がブランドイメージを際立たせます。
さらに、ロゴ音や効果音(SE)を効果的に取り入れることで、視聴後もブランドを想起させる余韻が残ります。無音の瞬間や音の余白を巧みに使うことで、映像全体に緊張感や品の良さが生まれ、広告動画にはない「体験としての奥行き」を演出できるのが特徴です。
コピー(テキスト)がミニマルで洗練されている
テキストについては、長い説明文を排し、短いフレーズにブランドの哲学や姿勢を凝縮する表現がよく用いられます。
テキスト量を最低限に抑えることで、映像や音の印象がより際立ち、全体のスタイリッシュさを損なうことなくメッセージが伝わります。さらに、文字のサイズや配置、フェードインのタイミングといった細部にまで美意識が行き届いており、、コピーそのものが世界観を構築する重要な要素として機能します。
テンポ・間・カット割りのリズムが心地よい
カットの切り替えは速すぎず遅すぎず、映像全体のテンションと美しく調和するよう丁寧に設計されています。
ストーリーを過剰に説明するのではなく、ショットの「間」や余白を活かすことで、ムードや雰囲気が自然と伝わる構成になっている点が特徴です。リズムよく展開する映像は、視聴後に心地よい余韻を残し、ブランドそのものへの印象をより深く、高い質感を伴って引き上げてくれます。
かっこいいブランドムービーの制作プロセス

ここでは、制作プロセスを6つのステップに整理し、初期ヒアリングから音響設計に至るまで、どのようにして一貫した世界観を構築していくのかを解説します。
1. ヒアリング
ブランドムービー制作の起点となるのが、ブランドの価値観・哲学・美意識・世界観を徹底的に掘り下げるヒアリングです。企業として何を大切にしているのか、どんな感情や体験を視聴者に届けたいのかを丁寧に言語化していきます。
併せて、参考映像を共有しながら「どのような雰囲気・テイストを目指すのか」をすり合わせることで、チーム全体の認識を揃え、後工程の方向性を明確にします。
2. コンセプトメイク
映像全体の“芯”となる核をつくり上げる工程のことで、「一言でいえば◯◯な世界」というように、ブランドムービーの世界観を端的に表す言葉へと落とし込むことで、制作チーム全体が共有できる指針を明確にします。
また、誰に向けた映像なのか、視聴者にどんな感情――緊張、憧れ、期待など――を抱かせたいのかを整理し、表現の方向性を定義します。ここで芯が定まっていないと、制作が進むほど“かっこよさ”がブレてしまうため、非常に重要なステップです。
3. 絵コンテ・構成ラフ
コンセプトで定めた世界観を、具体的な「画の流れ」として設計していきます。ここでは、トーン、構図、光の当て方、質感などを絵コンテや構成ラフで可視化し、ブランド“らしさ”がブレないように基盤を固めます。
特に、撮影後には修正ができない要素が多いため、この段階での精度が映像の完成度を大きく左右します。制作チーム全員のイメージを一致させるために必要なフェーズです。
4. 撮影
撮影では、ブランドムービーの“かっこよさ”を決定づける重要な要素が数多く生まれます。光の方向・強さ・温度をどう設計するかによって、ブランド特有の雰囲気や世界観が立ち上がります。
また、カメラの動きには必ず“理由”を持たせるようにしましょう。なぜ寄るのか、なぜ引くのか、なぜパンするのかといった意図を明確にすることで、映像の説得力と没入感が大きく変わります。この工程で積み上げたクオリティが、最終的な映像の土台となり、仕上がりの印象を左右します。
5. 編集・カラーグレーディング
編集段階では、カットのテンポやリズムを巧みに調整することで、視聴者の感情の動きを演出します。どこで間を取り、どこでテンポを上げるかといった“時間のデザイン”によって、映像全体の高揚感や緊張感が生まれます。
さらに、カラーグレーディングで作品全体の表現や感情を強調することで、ブランドらしい世界観を強固にします。この色彩やトーンを意図的に作り変える作業によって、作品の印象が明確に定まります。ここで仕上げられる質感こそが、かっこいいブランドムービーとしての最終的なクオリティを決定づける重要な要素なのです。
Shibuya Movieでは、作品の仕上がりに拘ったカラーグレーディングを施しています。
Shibuya Movieの実績はコチラ
6. 音設計
映像に“余韻のあるかっこよさ”を与える作業です。BGMやSE、さらにはあえて無音を配置することで、シーンのムードや緊張感、リズムを巧みにコントロールします。
また、ロゴ音やブランド固有のサウンドがある場合は、映像体験に一貫性を持たせるだけでなく、ブランド認知の強化にも寄与します。音は視覚だけでは表現しきれない質感や情緒を補完し、最終的な世界観を決定づける要素として欠かせません。
おしゃれでユニーク!話題になったファッションブランドのブランドムービー
ファッションブランドの動画は、強いビジュアル表現と独自の世界観で注目を集める存在です。今回は、その中でも特にユニークな表現で話題になったブランドムービー4選を、注目ポイントとともに紹介します。
Valentino Garavani – Candy Stud Factory
まずご紹介するのは、ミラノを拠点としたハイファッションブランド「ヴァレンティノ」の動画広告です。スタッズのついたバッグのコレクションと、そのポップアップショップのために全て3DCGで製作された動画はとにかく可愛いです。
巨大なケーキの内部がファクトリーのような仕掛けになっていて華やかなバッグがまさにスイーツのように登場します。このようなドリーミーな世界観を可能にしているのは3DCGならではの表現です。
Balenciaga Winter 19 Campaign
続いては、ここ最近若年層からも大きな支持を得ている老舗ファッションブランド「バレンシアガ」のコンセプトムービーをご紹介します。
いきなり監視カメラの映像から始まるので一体何の映像かとびっくりしますが、監視カメラの視点のまま映像は続き、登場人物が入れ替わりながらさまざまな愛の形について抽象的な言葉で綴られています。
この映像を監督したのはエド・フォーニレスというイギリス出身の若手アーティストで、実際のカップルの実体験をそのまま映像に使用しているそうです。モノローグのみの音声と、他社のプライベートを覗き見るような監視カメラの視点は奇妙な魅力を放っています。
美術家をディレクターに起用し、斬新な表現でブランドイメージを創り出すバレンシアガの戦略は他のブランドと一線を画すことに成功しています。
Balenciaga Summer 19 Show
続いてもバレンシアガからのご紹介。こちらはファッションショーの記録映像ですが、注目していただきたいのはコレクションショーのランウェイへ投影されたプロジェクションマッピングの映像です。お洒落で美しいというより、まるで地獄の入り口のような強烈なインパクトを受けます。
こちらを監督したのはカナダ出身の現代美術家ジョン・ラフマンです。ジョン・ラフマンはインターネットのバーチャルなイメージや神話などを用いて半ば悪夢のような映像作品を手がけるなど今大注目のアーティストですが、そういったアーティストの強烈なイメージをファッションショーに起用するなど、バレンシアガが今若年層にも注目されている理由を感じることができます。
Marilyn and N°5 (30″ version) – Inside CHANEL
次にご紹介するのは、もはや伝説とも言える、マリリン・モンローとシャネルの5番(香水)についての逸話をそのまま広告に用いた動画コンテンツです。マリリン・モンローがとあるインタビューに答えた実際の音声をそのまま起用し、今尚色褪せないセクシーで鮮烈な印象を受ける内容です。
今回ご紹介できたのはほんの一部ですが、3DCGやプロジェクションマッピングなどの最新技術から、伝説のようなインタビュー音声の起用、はたまた監視カメラを用いた演出など、常に新鮮で面白いファッションブランドの動画コンテンツからは今後も目が離せません。
ブランドムービーでよくある失敗パターン

次に、失敗を防ぐためにチェックしておきたい3つの“よくある失敗パターン”を紹介します。
- ●企業の価値観とズレている
- ●情報が少なすぎて何の会社か伝わらない
- ●ターゲットに響かない
企業の価値観とズレている
よくある失敗のひとつが、ブランドの価値観やコアメッセージを明確にしないまま、見た目や演出だけで“かっこよさ重視”に走ってしまうことです。
世界観づくりばかりに力を入れると、視聴者に「この企業は何を伝えたいのか」が届かず、結果としてメッセージがぼやけてしまうリスクがあります。ブランドの軸が定まっていないまま制作を進めると、良い映像でも目的を果たせない可能性があるため注意が必要です。
情報が少なすぎて何の会社か伝わらない
次に雰囲気づくりを意識しすぎるあまり、企業の事業内容や強みといった“最低限の情報”まで削ってしまうケースがあります。どれだけ映像が美しくても、視聴者が「結局どんな会社なの?」と感じてしまえば意味がありません。
特に採用動画や事業紹介では、情報不足が目的達成を妨げ、ただのおしゃれな映像で終わってしまうことも。価値観や世界観の表現とは別に、伝えるべき事実を適切に盛り込むことを忘れてはいけません。
ターゲットに響かない
またどれだけ映像の完成度が高くても、ターゲットとなる視聴者の価値観や感性と合っていなければ、印象に残らず「かっこいいけれど刺さらない」作品になってしまいます。
視聴者が求めるトーンやメッセージから外れてしまうと、ブランドの認知向上やファンづくりといった本来の目的にもつながりません。誰に向けて届ける映像なのかを見失わないことが、成果につなげる作品の大前提なのです。
ブランドムービーの制作をプロに依頼するメリット

ブランドムービーは企画から撮影・編集まで、高度なスキルと豊富な経験が求められる領域です。そこで最後は、映像制作会社などプロに依頼することで得られる3つのメリットを紹介します。
- ●コンセプト設計と世界観構築の精度が上がる
- ●ビジュアル・音・編集の総合クオリティが高まる
- ●短納期・高品質を両立できる
コンセプト設計と世界観構築の精度が上がる
プロに依頼する大きなメリットの1つ目は、「何を伝える映像にするのか」という軸を正確に言語化できる点です。
企業の理念や価値観、美意識を丁寧なヒアリングから抽出し、「一言で表すと◯◯」という核となるコンセプトへ落とし込むことで、作品全体の方向性がブレません。また、社内制作で起こりがちな“かっこよさ優先”の偏りを避けられるため、企画から撮影、編集まで一貫した世界観を保ったムービーに仕上げることができます。
ビジュアル・音・編集の総合クオリティが高まる
2つ目のメリットは、映像と音が自然に調和した、完成度の高いムービーに仕上げられるという点です。
ブランドムービーは、構図や色味、カメラワーク、BGM、SE、テンポなど、さまざまな要素がうまく噛み合ってこそ“世界観”として成立します。
プロの制作会社はこれらを一つひとつではなく全体を見ながら設計できるため、無音の入れ方や色のトーン、カメラの動きまで、細部まで統一感のある仕上がりを実現できます。特に音の設計は印象を大きく左右する繊細な工程で、経験がないと「綺麗だけれど心に刺さらない」映像になりがちです。
短納期・高品質を両立できる
3つ目のメリットは、制作会社であれば、撮影から編集までのワークフローが最適化されているため、短いスケジュールでも高品質をキープしやすいということです。
社内制作の場合、担当者がほかの業務と兼務して進行が遅れたり、スキルの差によってクオリティが不安定になってしまうことも珍しくありません。一方プロの現場では、企画・撮影・編集など各工程を専門チームが分業して進めるため、効率がよく、納期遅延のリスクも低いのが特徴です。
まとめ
かっこいいブランドムービーを作るには、見た目が良いだけでは不十分です。コンセプトづくりから撮影・編集、そして音の演出まで、ひとつの世界観としてつながっていることが大切です。ブランドの価値観をしっかり言葉にして、それを軸に制作を進めることで、ようやく“心に残る映像”になります。
シブヤムービーでは、ブランドの想いを丁寧にくみ取り、その世界観に合った映像表現をご提案します。「うちのブランドらしい、かっこいいムービーがほしい」と思ったら、ぜひ気軽にご相談ください。
初めての映像制作の方にも、ご不安なくご利用いただけるよう制作の流れやご活用方法まで、
丁寧にご案内させていただきます。お客様の映像制作のゴールを達成するため、
企画〜撮影、完成まで専任チームが伴走いたします。



