2022年12月14日

日本でも徐々にZ世代を中心に広まるアプリ『BeReal』ってどんなアプリ？

2020年に作られたアプリですが、流行り始めたのはごく最近です。Social Media Todayの調べによると、BeRealのダウンロード数は2022年の初めから315%も伸びており、「最もダウンロードされているソーシャルメディアのアプリランキング」では現在、Instagram（インスタグラム）、Snapchat（スナップチャット）、Pinterest（ピンタレスト）に次ぐ4位にランクインしています。
本記事では、『BeReal』のユニークさや注目される背景を解説します。

『BeReal』とはどんなアプリ？

『BeReal』とは2020年にフランスでリリースされた、写真を共有できるソーシャルメディアアプリです。撮った写真をオンラインで共有するという点ではInstagramにも似ていますが、このアプリの新規性であり注目を浴びている点は、その独特なコンセプトにあります。それは、「リアルな自分を見せる」というコンセプトです。

どのようにリアルな自分を見せるかというと、アプリからランダムに送られてくる「リアルになる時間」の通知に応じて2分以内に写真を撮って、アプリで繋がっている他のユーザーに共有します。その際にセッティングやフィルター、補正などは使用できず、その瞬間だけの「本当の自分の姿」を見せざるを得ないという仕様なのです。このアプリを用いると、端末のフロントカメラとバックカメラの両方を使って写真を撮ることになるので、ユーザーはフィルターなしの自分の姿と自分がいる状況を他のユーザーに見せることになります。

海外のZ世代を中心に人気急上昇中！その背景とは

現在『BeReal』のダウンロード数がもっとも多い国はアメリカで、次がアプリの発信元であるフランス、そしてイギリスと続いています。年齢層はほとんどの国でZ世代が中心になっています。SNSでの「映え」や「盛り」が重視されていた中で、なぜ今「盛らない」アプリ『BeReal』に注目が詰まっているのか、その背景について次のように考えられます。

TwitterやTikTok、Instagramなど大手ソーシャルメディアにはフォロワー数や「いいね」を含むエンゲージメント数が存在し、このような数値が高ければ高いほど良いといった考えが普及しました。そしてフィルターや加工、編集などで仕上げられた、洗練されたコンテンツが注目を浴び、ユーザー自身にもそれが求められるようになりました。そんななかで、加工なし、フォロワーなし、いいねなし、広告なしである「BeReal」がＺ世代を中心に支持されている背景として、若者がこれまでのソーシャルメディアに疲れてきていることが一因として考えられます。コンテンツのでき栄えやエンゲージメント数に囚われず、もっと自由に楽しみたいといったユーザーの思いが、『BeReal』の人気に現れているのではないでしょうか。

まとめ

『BeReal』のコンセプトでもあり、アメリカで数年前から広まっている「恥ずかしがらずにありのままの姿を見せよう！」というムーブメントは、企業やブランドのSNSマーケティングでも重要視されつつあります。ファッションやスキンケアブランドを筆頭に、ありのままの姿を見せるべく舞台裏や製品の製造過程、バックストーリーなどをコンテンツとして投稿するブランドも増加しています。今後一つのアプリの盛り上がりだけでなく、マーケティング戦略にも大きな影響を及ぼしていきそうな『BeReal』、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。