映像制作・動画制作のコラム
2022年11月17日 最終更新日:2026年6月29日
レシピ動画の撮り方とは?料理動画の撮影で押さえるべきポイントを解説

レシピ動画は、料理の手順を伝えるだけでなく、「美味しそう」「作ってみたい」と感じさせることが求められるコンテンツです。単に撮影するだけではなく、シズル感を引き出す演出や、視聴者にとって理解しやすい構成、適切な機材選びや撮影テクニックを押さえることが大切です。
この記事では、レシピ動画の基本的な撮り方から、料理動画の撮影方法や押さえておきたいポイント、ありがちなトラブルの対処法までをまとめています。
この記事でわかること
■レシピ動画を魅力的に見せるための基本的な考え方
■料理の撮影に必要な機材と具体的な撮り方の手順
■シズル感を引き出すコツや撮影時の注意点
目次
レシピ動画で重要なのはシズル感とわかりやすさ

レシピ動画は「シズル感」と「わかりやすさ」を両立させることで、視聴されやすい動画になります。
シズル感とは
シズル感とは、料理の美味しさを視覚や音で伝え、思わず食べたくなる感覚を引き出す要素のことです。湯気や焼き色、照り、調理音などによって、完成後の魅力を直感的に伝える役割があります。
わかりやすさとは
一方でわかりやすさとは、視聴者が「自分でも作れそう」と思えるように、手順や分量、流れがしっかり伝わる構成のことです。調理工程の見せ方やテロップ、カット割りによって大きく左右されます。
両立の重要性
どちらか一方だけでは不十分で、シズル感だけでは再現されず、わかりやすさだけでは視聴されにくくなります。そのため、構成やテロップ、撮影方法を工夫し、魅力と理解の両方を成立させることが重要です。
レシピ動画の撮影に必要な機材

レシピ動画をクオリティ高く仕上げるためには、映像・音・光をコントロールするための機材準備が欠かせません。
はじめに、レシピ動画の撮影に必要な基本的な機材を紹介します。
動画を撮影できるカメラとモニター
レシピ動画の撮影では、動画撮影ができるデジタルカメラやビデオカメラを使用します。画質は仕上がりに直結するため、フルHD以上(できれば4K)に対応した機材を選ぶのがおすすめです。
近年ではiPhoneなどのスマートフォンでも4K撮影に対応した機種が多く、手軽に始めたい場合には十分実用的です。
また、撮影中に映像を確認できるモニターがあると、構図のズレやピントの甘さにすぐ気づけるため、撮り直しを減らせます。特に手元を撮る俯瞰撮影では、外部モニターがあると作業効率が大きく向上します。
画質は仕上がりに直結するため、フルHD以上(できれば4K)に対応した機材を選ぶのがおすすめです。
照明器具
料理を美味しそうに見せるかどうかは、照明の当て方でほぼ決まります。LEDライトやストロボなどの照明を複数台使い、光の当て方をコントロールします。
また、光をやわらかくするディフューザーや、影を調整するレフ板があると、食材の質感や立体感を自然に引き出しやすくなります。
料理を美味しそうに見せるかどうかは、照明の当て方でほぼ決まります。
三脚・スタンド
カメラを安定させて撮影するためには、三脚やスタンドの使用が欠かせません。料理動画では手元を固定して撮るシーンが多いため、安定性が高く、狙ったアングルにしっかり固定できるものを選ぶ必要があります。
また、滑らかな映像に仕上げたい場合は、角度調整がしやすい雲台や、動きのブレを抑えるスタビライザーがあると便利です。
カメラを安定させて撮影するためには、三脚やスタンドの使用が欠かせません。
外部マイク
料理動画は、音のクオリティによって映像の完成度が大きく変わります。カメラ内蔵マイクでも録音は可能ですが、外部マイクを使うことで、よりクリアな音を収録でき、周囲の雑音も抑えやすくなります。
特に、焼く音や刻む音などの臨場感を伝えるASMR動画を撮影する場合には、外部マイクは必須といえます。
外部マイクを使うことで、よりクリアな音を収録でき、周囲の雑音も抑えやすくなります。
レシピ動画の撮り方

レシピ動画の撮り方は、事前準備から撮影、編集までの流れを意識することで、仕上がりのクオリティが大きく変わります。
ここでは、レシピ動画の基本的な撮り方を、手順ごとにわかりやすく解説します。
1. レシピの確認と試作
まずは、作成するレシピの分量と手順を正確に把握します。
レシピ動画では、視聴者が再現できることが前提となるため、分量や工程は曖昧にせず、数値として明確にしておくことが大切です。
また、撮影前に試作を行い、手順に無理がないかや、仕上がりに問題がないかを確認します。
事前に問題点を洗い出しておくことで、撮影時のミスを減らし、スムーズに進行できます。
2. 動画の設計
どのような見せ方にするかを決めたうえで、撮影アングルや動画の尺、カット割りなどを設計していきます。
レシピ動画には、手順をわかりやすく伝える解説型や、テーマに沿って展開する企画型、エンタメ要素を取り入れたスタイルなど、いくつかのパターンがあります。
また、Vlog風やASMRを中心とした雰囲気重視の動画も人気です。
| パターン | 特徴 |
|---|---|
| 手順解説型 | 工程を順番に見せながら、作り方をわかりやすく伝える |
| 企画型 | テーマやコンセプトに沿って展開する |
| エンタメ型 | 演出やテンポで視聴者を楽しませる構成 |
| Vlog・ASMR型 | 雰囲気や音を重視した没入感のある動画 |
設計段階で方向性を固めておくことで、撮影や編集がスムーズになり、完成度の高い動画に仕上げやすくなります。
料理動画を店舗の集客やプロモーションに活用する場合は、飲食店向けのPR動画の作り方を解説した記事も参考にしてください。
3. 撮影準備
撮影前には、場所や機材、食材などを事前に揃えておきます。自宅での撮影に限らず、動画撮影を想定したレンタルキッチンを利用するのも一つの方法です。
また、カメラや照明のセッティングを行い、構図や光の当たり方を確認します。カメラや照明のセッティングでは、落下や揺れが発生しないようにしっかりと固定し、安全面にも配慮して準備を整えておきましょう。
4. 調理・撮影
設計したカット割りに沿って、調理と撮影を進めていきます。撮影ミスを防ぐためにも、随時映像を確認しながら、シーンごとに丁寧に進めることが大切です。
また、同じ工程でも複数のアングルでカットを撮影しておくと、編集時の自由度が高まり、より見やすい動画に仕上げやすくなります。
なお、撮影時の具体的なポイントや見せ方については、後の項目で詳しく解説します。
5. 動画編集
撮影した映像をシナリオに沿って整理し、不要なシーンを省きながら編集していきます。不要なシーンを省くことで、視聴者が見やすい構成になります。
繰り返しの工程や必要以上に長いカットはカットし、視聴者が飽きないようテンポよく仕上げることがポイントです。
レシピ動画を撮影する際のポイント
ここからは、レシピ動画の撮影で押さえておきたい具体的なコツを紹介します。
ライティングで立体感を出す

料理を美味しそうに見せるためには、ライティングによって立体感を出すことがポイントです。正面から光を当てると影ができにくく、平面的でのっぺりとした印象になりやすくなります。
一方で、逆光や横からの光を取り入れることで、食材の陰影が強調され、質感や立体感が際立ちます。特に斜め後ろから光を当てると、シズル感のある映像に仕上がります。
また、実際の動画撮影の現場でも、料理を美味しそうに見せるために逆光やサイド光を使うライティングは基本とされています。
シーンを意識してアングルを使い分ける

レシピ動画では、シーンに応じて撮影アングルを使い分けることで、わかりやすさと見た目の魅力を両立できます。
例えば、調理工程は手元の動きが分かりやすい俯瞰撮影、完成した料理は視聴者の目線に近い45度のアングルで撮影すると、より美味しそうに見せることができます。
また、迫力やシズル感を強調したいシーンでは、手元のアップを取り入れると、食材の質感や動きが伝わりやすくなります。
湯気や音でシズル感を演出する

湯気や音は、料理の美味しさを直感的に伝えるシズル感に欠かせない要素です。
例えば、湯気が立ち上る様子は、背景を暗めにすることで湯気が白く浮かび上がりやすくなり、視覚的なインパクトを強めることができます。
また、調理中の焼く音や刻む音などを取り入れることで、臨場感が加わり、視聴者の食欲をより一層かき立てることができます。ASMR(音の心地よさを楽しむ表現)を意識した撮影も効果的です。
食器や背景にもこだわる

レシピ動画では、料理そのものだけでなく、食器やキッチン、背景といった周囲の要素も映像の雰囲気や印象に影響します。これらをトータルでコーディネートすることで、料理の魅力をより引き立てることができます。
例えば、料理の色味に合わせて食器を選んだり、背景をシンプルに整えるだけでも、見た目の印象は大きく変わります。視聴者が「おしゃれ」「真似したい」と感じるような世界観を意識することがポイントです。
ここまで紹介したように、ライティングやアングル、演出の工夫によって動画の印象は大きく変わります。より本格的に映像の見せ方にこだわりたい場合は、カメラワークや動画演出の技法についてまとめた記事も参考になります。
編集時の補正で美味しそうに見せる

料理動画は、色味の調整によって見た目の印象が大きく変わります。一般的に、少し暖かみのある色味(色温度が高め)のほうが、料理は美味しそうに見えやすくなります。
撮影後は明るさや色味を調整し、食材の色や質感が引き立つように補正を行うことで、より魅力的な映像に仕上げることができます。
真似したい!人気のレシピ動画クリエイターの動画の魅力
料理研究家リュウジのバズレシピ
料理研究家リュウジのバズレシピはこちら
まずご紹介するのは大人気のレシピ動画クリエイター「料理研究家リュウジのバズレシピ」です。特にフォローしていなくても情報が目に入ってくるくらい、SNSを中心に絶大な人気を博しているレシピ動画クリエイターです。
リュウジさんの動画の魅力について以下にポイントをまとめました。
①キャッチーなネーミング
「悪魔的に美味しい〇〇」や、「至高の〇〇」、「虚無シリーズ」などネーミングがユニークでインパクトあるワードが視聴者の興味を惹きます。動画のタイトルとなる言葉選びのセンスはぜひ真似したいポイントです。
②冒頭にハイライトを置く構成
リュウジさんのレシピ動画の冒頭には、ハイライトとしてシズル感いっぱいのでき上がった料理のダイジェストが差し込まれています。その美味しそうな画にそそられてついつい動画を視聴してしまうといったケースも多いのではないでしょうか。
レシピ動画だけでなく、冒頭に動画のハイライトをダイジェストでごく短くまとめるというのは、視聴者を離脱させないテクニックの一つとして有効です。
③リュウジさんのキャラクター
お酒を飲みながら、ラフに調理をするリュウジさんのキャラクターに好感を持って動画のファンになったというかたが実は一番多いのではないでしょうか。
人柄などを模倣するのは難しいところですが、リュウジさんの場合、キャラクターを演じるよりも自分自身が楽しむ自然体な姿が視聴者を惹きつけているという点から、学べることはあるかもしれません。
1人前食堂
1人前食堂はこちら
続いておすすめしたいのは、Maiさんによる「1人前食堂」です。お洒落なVlogのような雰囲気と、クセになるロートーンのナレーションは、見ていて癒されます。
90万人近い登録者数を誇るこちらのレシピ動画の魅力と真似したいポイントは以下です。
①人気コンテンツをきっかけに自分流に切り拓く
1人前食堂ではさまざまな人気シリーズがありますが、中でも抜群に注目されているのは「ジブリ飯シリーズ」です。
このシリーズでは「魔女の宅急便のかぼちゃとニシンのパイ」や「天空の城ラピュタのシータのシチュー」、「元祖ラピュタパン」など、多くの人が一度は食べてみたいと思った料理を実際に再現しています。
もともと人気の高いジブリというコンテンツを自分流に料理で切り拓いていく方法は動画の企画作りとして参考になります。また、美味しそうな料理はもちろん、Maiさんが使用している調理器具やキッチンの棚、こだわりを感じるハーブなどのボトルの世界観が独自性を生み出しているのもポイントです。
②安定した撮影編集で見やすい演出
オープンキッチンを正面や横から捉えた撮影と手元の定点撮影など、見やすく安定した撮影と編集も真似したいポイントです。
暮らしを楽しみ、料理を楽しむ空気感がそのまま伝わる丁寧な編集も人気の秘訣と言えます。
料理動画の撮影で起こりがちなトラブル4つと対処法

ここからは、料理動画の撮影現場で起こりやすいトラブルと、その対処方法を紹介します。
カメラの曇り
料理動画では、加熱調理による湯気や煙によってカメラのレンズが曇り、映像が見えにくくなることがあります。特に真上から撮影する俯瞰アングルは蒸気が当たりやすく、曇りが発生しやすい傾向があります。
曇りが気になる場合は、カメラの位置を調整して直接湯気が当たらないようにするなど、アングルを工夫することが有効です。また、油煙によってレンズが汚れることもあるため、こまめにレンズを拭くことも大切です。
さらに、レンズの前に保護フィルターを装着したり、透明な板を挟んで直接湯気が当たらないようにするのも効果的です。
ピントのブレ
料理動画では手元の動きが多いため、フォーカスが安定せずピントがブレやすくなります。特に、炒め物など動きのあるシーンや、食材が前後に動く場面ではピントが外れやすくなります。
ブレを防ぐためには、必要以上に動きを大きくしないことや、トングなどを使って動きをコントロールすることが有効です。また、オートフォーカス任せにせず、あらかじめピント位置を固定して撮影する方法も効果的です。
背景の散らかり
撮影前にどこまでが画面に映るのかを確認しておくことが、散らかりを防ぐうえで重要です。
撮影に集中していると、調理中に使った道具や食材がそのまま映り込み、画面が散らかった印象になることがあります。
不要なものは都度片づけるなど、撮影中も整理された状態を意識することで、見やすい映像に保つことができます。
高熱によるカメラの故障
料理動画では、火元の近くで長時間撮影を続けると、熱によってカメラが故障する可能性があります。特に直火を使用する調理では、想定以上に機材へ負荷がかかることもあります。
アングルやレンズを工夫して距離を保ちながら撮影したり、火が出ないIHコンロを使用するなど、安全面に配慮した環境づくりを心がけましょう。
必要以上に火元へ接近させないことが、機材トラブルを防ぐうえで最も重要なポイントです。
レシピ動画の撮影に関するよくある質問
レシピ動画を美味しそうに撮るコツは何ですか?
ライティングやアングルを工夫して、湯気や音などの“シズル感”をしっかり出すことがポイントです。特に、斜め後ろから光を当てたり、手元のアップを取り入れると、料理の質感や臨場感が伝わりやすくなります。
スマートフォンでもレシピ動画は撮影できますか?
スマートフォンでも問題なく撮影できます。最近は4K対応の機種も多く、照明や構図を少し工夫するだけで、十分きれいな料理動画に仕上げることができます。
料理動画の撮影で失敗しやすいポイントは何ですか?
よくあるのは、カメラの曇りやピントのブレ、背景の散らかりなどです。撮影前に環境を整えておいたり、途中でこまめに確認することで、防げるケースが多いです。
まとめ
レシピ動画は、日常の料理を魅力的に伝えられるコンテンツです。シズル感やわかりやすさを意識し、撮影方法や構成を工夫することで、視聴者に「美味しそう」「作ってみたい」と感じてもらえる動画に仕上げることができます。
また、ライティングやアングル、音の使い方、背景の作り込みなど、細かな要素が仕上がりの印象に大きく影響します。今回紹介したレシピ動画の撮り方や撮影のコツを押さえることで、動画のクオリティを一段引き上げることができるでしょう。
ただし、商品撮影や店舗プロモーションなど、より高品質な映像が求められる場面では、専門的な機材や技術が必要になることもあります。本格的にクオリティを追求したい場合には、プロの制作会社に依頼するという選択肢も検討してみるとよいでしょう。
初めての映像制作の方にも、ご不安なくご利用いただけるよう制作の流れやご活用方法まで、
丁寧にご案内させていただきます。お客様の映像制作のゴールを達成するため、
企画〜撮影、完成まで専任チームが伴走いたします。



