2022年10月28日

ついにTikTok上でECが実現？日本国内や海外のにおける最新のTikTokの動向について解説

もはや誰もが知っているショート動画共有プラットフォーム「TikTok（ティックトック）」ですが、当初は個人ユーザーが多く、SNSや動画をシェアするアプリという印象が強くありました。しかし現在は、アパレルをはじめとした企業がブランディング構築に活用したり、インフルエンサーマーケティングに用いられたりするなど、ビジネス面でもますます注目されるようになりました。

その動向をさらに加速させるべく、2020年2月には満を持してEC機能の試験運用が開始され、続けて6月には「TikTok for Business」を公開し、それまで課題となっていた広告運用などビジネス面での活用を本格化できるプラットフォームとして再活性化に力を入れています。
本記事では、TikTok上でのECの運用や、日本国内だけでなく海外のにおける最新のTikTokの動向について解説します。

TikTokのEC機能の現在

TikTokからECサイトに誘導したり収益化させるためには、以前は広告を掲載するしか方法がありませんでしたが、現在は投稿から直接ECサイトに遷移できる機能をテスト運用しています。まだ一部の国のユーザーのみでの展開ですが、ゆくゆくはより多くのユーザーに活用されるようになることが期待されています。

実は中国版TikTok「Douyin（抖音・ドウイン）」では早くからEC機能が実装されております。2018年3月に中国の巨大オンラインモール「タオバオ」との連携をスタートさせ、6月には100万人以上のフォロワーを持つ「視頻達人」と呼ばれるインフルエンサーのプロフィールページに「ショッピングカート機能」を追加しています。

12月までに6万人以上がこの機能の利用を申請、実装完了しており、一般ユーザーにも対象を拡大するなどスピーディーな展開を見せています。同年11月11日の大型セールでは、1日で10万アイテム、約3,000万ドルの売り上げを記録しており、全ユーザーにショッピングカート機能が搭載される前の時点でこれだけの成果が上がるということは、今後実装アカウントを増やせば増やすほど、より多くの売上貢献が見込めることが容易に予測されます。

TikTokと連携した対中国越境ECプラットフォームが誕生、日中間の流通が可能に

東アジアの中心、沖縄県那覇市を拠点とした貿易会社「全株式会社」は､中国の抖音/Douyin(中国版TikTok､以下｢抖音｣)と戦略的業務連携をし、中国最大級の物流グループである永辉超市股份有限公司の子会社の永輝グループとも提携を開始してました。

同社はこれにより、全のECサイト、旗艦店「全速力オンラインショップ」を通じて日本と中国の間で商品を容易かつ円滑な取引や流通が可能になることを公表しています。また衣料品などの商品だけでなく､全の子会社である全Digital株式会社によってエンターテインメントのデジタルコンテンツ（音楽、画像、動画など）も中国に対して販売可能になるとされています。

日本でもTikTokのEC機能を活用できる日も近い？

TikTok を運営しているBytedance株式会社は、2021年9月29日に初のグローバルイベント「TikTok World」を開催し、クリエイティブ、ブランディング、コマースの3つの領域において新しいソリューションがTikTokに導入されるという発表を行いました。日本でどのタイミングから活用できるようになるかはまだ明らかにされていませんが、2021年2月に発表されたTikTokとShopifyの日本での提携や、9月に発表されたBASEとの提携により、近日中にコマースに関する機能が搭載されることに大きな期待が寄せられています。

これからさらに市場拡大が見込まれるTikTokは、今後webマーケティングのメインストリームになっていくことは間違いありません。動向に注目していきましょう。