映像制作・動画制作のコラム
2021年2月16日
業界別動画広告の制作のポイント〜地方自治体編〜
今回は地方自治体における動画広告制作のポイントを紹介していきます。地方自治体の動画広告というと、まず初めにイメージするのは観光誘致のための動画広告です。コロナ禍の影響により、観光業界全体が大きな痛手を負い、今もなおその影響が残る昨今の情勢において、観光地域を活性化させるためには、さまざまな立場からの観光誘致の活動が必要です。コロナ禍に見舞われる以前より、各自治体による観光誘致活動は活発に行われ、動画広告では映画祭のようなコンペが行われるほどの規模になっています。
また、地方都市によっては、移住希望者などにもPRできるような町自体の動画広告を制作している自治体も少なくありません。今回は観光誘致動画や町自体のPRのために作られた動画広告を、事例と合わせて紹介します。SNSによって動画の共有が容易となった現在では、なにかのきっかけで皆さんの制作した動画広告がバズる可能性があります。是非、以下に紹介するポイントを参考に、皆さんも動画広告制作のアイデアを考えてみてください。
大分県
こちらは観光誘致動画の中でも特に有名な作品の一つで、大分県が制作した「シンフロ」です。温泉という県の強みをPRするために考えられた本作品は、温泉の持つ静的なイメージに躍動感のあるシンクロをぶつけることで、発生するギャップが見ていて飽きない面白いビジュアルを生み出しています。本作では元日本代表選手が率いる本格的なシンクロチームを起用することで、パフォーマンスのキレと温泉が織りなす穏やかなビジュアルとの間に発生するギャップを増幅させることに成功しています。
実はこのギャップを生み出すという手法は、動画広告ではさまざまな業界で用いられている手法で、対比を織りなすイメージがマッチしたときには、ビジュアル面で絶大な効果を発揮します。そのマッチングやギャップにも種類がありますが、本作においては静と動がうまく噛み合い、飽きの来ない素晴らしい作品が制作されました。実直に観光名所やおすすめの観光スポットを紹介する動画も良いですが、このようにイメージ戦略を含んだ動画制作が、昨今ではよく制作される傾向にあります。
初めての映像制作の方にも、ご不安なくご利用いただけるよう制作の流れやご活用方法まで、
丁寧にご案内させていただきます。お客様の映像制作のゴールを達成するため、
企画〜撮影、完成まで専任チームが伴走いたします。
大阪府伊丹市
本作品は、大阪は伊丹市のPR動画です。空港があるのにも関らず、大阪ではあまり目立たない伊丹市という町をまるで具現化したかのような男性”伊丹さん”と、”伊丹さん”のお見合い相手でちょっとゲンキンな女性が登場人物の本作品は、思わず笑ってしまうユーモアに溢れた作品です。
本作の肝は、やや自虐的な視点からアイデアが練られていることです。実は、自虐的な視点でPR動画を制作する自治体は非常に多く、そのほとんどがユーモアに溢れた動画広告になっており、昨今ではついつい笑ってしまうような作品をしばしば見かけます。PRが必要な自治体=町自体が過疎傾向にあったり、観光客が減少傾向にある自治体という構図になるため、このように自虐的な視点から描かれる動画広告は増加しつつあります。
また、本作においてもさきほど紹介したようなギャップの構造が盛り込まれていることに皆さんは気付いたでしょうか。”伊丹さん”という、いかにもうだつの上がらなそうな男性が「飛行場を持っている」、「病院を持っている」という度に、お見合い相手の女性は妄想を膨らませていますが、これはつまり、「何もない」イメージの伊丹市が「実はいろんなものを持っている」という、イメージと事実の対比構造が基本のアイデアになっています。
まとめ
今回は観光誘致のための動画広告と町のPR動画を事例に照らして紹介してきました。最後にポイントをまとめると、地方自治体の動画広告では、ギャップが生み出す対比構造に注目することで、それぞれの町の特徴を活かした動画広告が制作できます。是非皆さんも、自分たちの町の特徴と対比になるイメージを見つけ、町を際立たせる楽しい動画広告のアイデアを考えてみてください。
初めての映像制作の方にも、ご不安なくご利用いただけるよう制作の流れやご活用方法まで、
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