2020年12月11日

インタラクティブ動画　婚活サービス編

動画広告の中でも最近注目が集まっているのがインタラクティブ動画です。インタラクティブ動画とは、視聴者が動画を通してインタラクティブ＝対話・相互作用の体験ができる新たな動画メディアです。

例えば、動画の中で出題されるクイズやアンケートに視聴者が回答できるものや、動画内に設けられた選択肢を選ぶことでストーリーが展開する選択型・ストーリー分岐型、商品やテロップをクリックするとそのままオンラインショッピングが楽しめるショッピングカートへの追加機能、見たいシーンから動画を再生することができるチャプター機能など、視聴者が能動的に動画に関わることができるのがインタラクティブ動画の特徴です。

今回は、インタラクティブ動画の仕組みを活かした婚活サービス関連の動画広告を事例と併せてご紹介します。

「体験型動画」で伝える婚活サービス｜株式会社パートナーエージェント様事例

https://blog.mil.movie/jp_case/story/8887.html

まずご紹介するのは、業界No.1の成婚率を掲げる大手婚活サービスを運営する株式会社パートナーエージェントのインタラクティブ動画広告です。こちらの動画には、選択型・ストーリー分岐型のインタラクティブな機能が設けられており、実際の婚活サービスの流れを疑似体験することができます。動画内に表示される選択肢をクリックして、性別を選択したら早速カウンセリングのスタート。婚活に対する個人の悩みや疑問を自ら選択し、その問題に添いながら、具体的なサービスの内容が展開されるため、より分かりやすく、そして安心感を抱きやすい構成となっています。また、実際のカウンセリングの雰囲気が想起しやすいシンプルで清潔感のある映像編集も見所です。

このように視聴者が一方的に情報を受け取る従来の動画とは異なり、動画内に設けられた選択肢を選びながら動画を展開させていくことができるインタラクティブ動画では、視聴者が動画を個人的な物語だと捉えやすく、エンゲージメントを上げることができます。特に婚活サービスのように個々人に特化したサービスの場合、利用者個々人とサービスのエンゲージメントが重要になるため、婚活サービスの動画広告にインタラクティブ動画を用いることは有用であると言えます。

Tinder Swipe Night | Trailer | NEW Interactive Series

続いてご紹介するのは、今や世界各国で利用され最近日本でも存在感を増してきている人気のマッチングアプリ「Tinder」が仕掛けた、インタラクティブ動画の利点を活かしたユニークなマッチングプロジェクトです。Tinderは2019年10月6日に6時間限定でユーザー参加型アプリ「Swipe Night」をリリースしました。「Swipe Night」はTinder初のエンターテイメントコンテンツで、スマホに特化した縦型のスクリーンでドラマ仕立ての物語が繰り広げられます。地球滅亡をテーマとしたエピソードを楽しみながら、参加者（視聴者）は、「地球最後の日」の行動を自ら選択して物語を展開させていきます。そしてその選択によって、同じ体験を共有できる人とマッチングしていくという仕組みです。Tinderによると選択時間はわずか7秒、一度決めた選択を変えることはできないとのことで、インタラクティブ動画のストーリー分岐型・選択型の機能を用い、非常時の瞬発的な選択で相性をカテゴライズするという面白い試みであり、インタラクティブ動画に設けられた選択肢が、統計を取るためにも活用された有意義な例と言えます。また、スリリングな状況下でロマンスを見つけるというマッチングアプリに紐づいたシナリオと、ハイテンポでテンションの高い映像はクオリティーが高く、映像作品としても目が離せないという点もさすがです。

まとめ

婚活やマッチングサービスは今や社会現象にもなるほど注目されています。その中で、インタラクティブ動画の利点を最大限生かしたアプローチがなされている動画広告から今後ますます目が離せません。宣伝として一方的に発信するだけでなく、視聴者の「体験」に重点を置くインタラクティブ動画の機能を使用して、ユニークなアイディアを形にしてみてはいかがでしょうか。