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映像制作・動画制作のコラム

2020年1月24日

AI×映像が生み出す新たなライブ体験

AI×映像が生み出す新たなライブ体験

AIと映像が生み出す新たなライブ体験と聞くとピンと来ない方も多くいるかと思います。AIと聞くと恐らくは、将棋の世界でプロ棋士がAIと対戦して勝った負けたなどのニュースであったり、これからの時代AIの発展によって人々の生活ががらりと変わり一部では職を失うなど人が出てくるのでは?と言ったニュースであったりと、テクノロジーの進化を思わせるトピックを想起させる方が多いでしょう。

しかしながら、エンターテインメントの分野においては意外に目に見える形でAI技術の投入による新たな体験というものを感じる場は意外と少ないように思われます。皆さんはエンターテインメントとAI技術の融合というテーマで多くの事柄を思い浮かべられるでしょうか。今回はまさに、目に見える形でAIと映像が生み出す新感覚のエンターテインメント体験とその進化の過程を、いくつかの事例とともにご紹介していきたいと思います。

■AI美空ひばり

2019年の9月29日にNHKスペシャルであの美空ひばりさんの新曲が、映像を伴ったライブ映像の形で発表されたのをご存知でしょうか。これは美空ひばりの没後30周年に企画された特別番組なのですが、過去の未発表音源や未発表映像が発掘され、それを放映したというわけではなく、なんと放送されたライブ映像はすべて新しく作られた完全新作でした。と言っても、既に亡くなられている方だからそっくりさんとかモノマネの人?と疑問に思われるかたもいらっしゃるかと思います。

実はこの映像、歌声も映像に映る本人もすべて人工的につくられたものなのです。歌声はYAMAHA協力のもとAIを使用したボーカロイド技術で過去の美空ひばりさんの歌声や話し声を元にAIひばりが歌っている(作り出した)歌声なんです。ホログラムでステージに投影された姿も、目の動きや口の動きは生前の動きをサンプリングしたもので、実際の動きに限りなく近づいた演出がなされています。

AIの技術が進歩した結果、このように亡くなられたアーティストの新しい楽曲が映像とともに楽しめるというのは、まさに未来に描いていたようなエンターテインメントであり、アーティストを惜しむファンにはたまらない贈り物と言えるでしょう。

過去にはこんな事例

実はこのAIひばりが生まれるまでにはボーカロイド技術の発展の歴史がありました。やはりYAMAHAが2000年に「DAISY」という名で始まったボーカロイドプロジェクトが製品化にこぎつけたのが2003年。それから4年後の2007年にあの超有名ボーカロイド、初音ミクが北海道のクリプトン・フューチャー・メディアによって発売されました。

サンプリングされた声のピッチや息づかいを調整することで実際に生きた人間の歌声に近づける作業は初期のソフトでは非常に難しく、一部のボカロ(ボーカロイドの略称)職人と呼ばれるアマチュアの作り手が作品をネット上にアップロードしてしのぎを削った時代があり、最初の火はそうした言わばアンダーグラウンドの世界で付いたと言って差し支えないでしょう。

以降、有名ミュージシャンの声をサンプリングしたボーカロイドが発売され始めボーカロイドの存在がメジャーなって久しい2014年、1998年に亡くなった元X JAPANのギタリストhideの歌う新曲がYAMAHAのボーカロイド技術によって発売されました。この曲は生前に歌詞とバックトラックのみができており歌入れがされていなかった幻の曲でしたが、生前のhideの歌声をサンプリングしボーカロイドの形で歌入れをしてできあがった作品でした。

まとめ

昨今では、VRやARのようなインタラクティブな新たな映像体験の進歩の影に隠れがちではありますが、このように従来型の受け身で楽しむエンターテインメントも注目すべき新たな体験を生み出しています。是非皆さんも今後のAIと映像が融合した新たなエンターテインメントに注目してみてください。