映像制作・動画制作のコラム
2019年10月11日
5Gが変える、インタラクティブなライブ体験
2020年春頃の第5世代移動通信システム=5G回線の一般普及に先駆けて、スポーツや音楽のシーンでは、企業向けのサービスが各キャリアより提供され、これまでに類を見ないまったく新しいライブ体験が試験運用されるようになりました。医療や福祉の分野でも革新的な利用方法が期待されている5G回線ですが、その計り知れないポテンシャルは可能性の宝庫と言って差し支えないでしょう。既に展開されている事例も交えながら、今回は5G回線によって劇的な変化が見込まれるインタラクティブなライブ体験について注目していきたいと思います。
5G回線による新しいライブ体験
次に紹介する事例は文字通りのライブ体験です。NTTドコモがテクノアイドルグループのPerfumeと組んで実施した2018年大晦日カウントダウンライブをご存知でしょうか。会場は横浜アリーナと渋谷スクランブル交差点付近の二カ所。勘の良い方はお気付きになられたかもしれませんが、実際にアーティストがライブを行うのは横浜アリーナで、もう一カ所の渋谷スクランブル交差点付近の会場は5G回線を利用したライブビューイングとなっていました。カウントダウンライブという性質上、否が応でも参加者は時間の誤差に敏感になります。
またもう一つ、仕掛けとして用意されたのがLEDデバイスです。こちらも二種類用意され、横浜アリーナはペンライトのような手持ちのタイプ、渋谷スクランブル交差点付近の会場ではブレスレットタイプのものが参加者に配布されました。アーティストはブレスレットタイプのものを着用しパフォーマンスを行うのですが、このデバイスはアーティストの振り付けや動きに応じて発色が変わるシステムになっており、参加者のデバイスと無線で連携しています。
これだけでも十分に新しい体験と言えますが、このライブのすごいところは、そのLEDデバイスの連動も含めて横浜と渋谷の2会場が5G回線によって完全に同期し、映像とデバイスのしかけがライブビューイング会場である渋谷スクランブル交差点付近と横浜アリーナとで時差なく行われたところにあります。これまでにも本会場と合わせて複数個所でライブビューイングを行うイベントは、音楽イベントに限らずスポーツやお笑いイベントなどでも行われてきました。
しかしながら、カウントダウンイベントなどの現地と他会場のレスポンスがリアルタイムで要求されるイベントの実施は5G回線以前では不可能でした。
根本的なことですが、通信技術とはそもそも伝達のための技術であること。すなわちコミュニケーションのための技術であるという側面を改めて感じ取れる事例ではなかったでしょうか。あくまで一つの側面ではありますが、ライブビューイングやライブストリーミングは、事後にパッケージとして楽しむのではなく、リアルタイムで生の感触を味わうことにあると思います。その生の感触を盛り上げる要素の一つが、時差なくコミュニケーションが取れるということにあります。
個人でも5Gの恩恵を受けられるのはもうすぐそこまで?
近頃は細かな解説、及び分析を得意とするスポーツ系Youtuberも台頭してきました。テレビ中継で行われる解説では満足できないというコアなファン層は、それぞれが面白いと感じる解説に耳を傾ける状況ができつつあります。中でもリアルタイムで試合解説を行っているYoutubeチャンネルLeo the football TV などでは、ライブ配信上のチャットスペースで視聴者同士の意見交換や配信者とのやり取りも極めて活発に行われています。
ただし、タイムラグが発生しているため、実際にはそれほどリアルタイムではありません。権利上試合映像は載せることができないため、配信者と視聴者の間には必然的にタイムラグが発生してしまう仕組みです。Youtubeというプラットフォームを間に置いている以上、簡単に解決することはありませんが、前述した企業対マスだけではなく、個人対マスの場合のライブ体験においても5G回線が新たな体験を提供してくれるでしょう。
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